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男と女の数はどちらが多い ?

たまには子どもと添い寝をしながら、こんなお話を聞かせてあげましょう。 [おもしろ民話集 24]

むかし、まだ鳥たちが話をすることができたころのお話です。あるところに、大変美しいお妃をもった、ひとりの王様がいました。王様は、かわいいお妃のいうことは、何でも聞いてやりました。

ある日、お妃が 「すてきなおふとんを持ってきてちょうだい」 というので、王様は絹のふとんをもっていきました。ところが、「こんなのじゃだめ、羽のふとんよ」 といいます。そこで、王様は世界中の鳥を呼び寄せました。王様は、鳥たちの羽をぬいて、お妃のために羽ぶとんをつくってやろうと思ったのです。

鳥たちは、すぐに集まってきましたが、フクロウだけは来ません。フクロウは、お日さまが沈んでから、やっと現われました。
王様は、「お前は、どうして午前中にこなかったのだ」 と、フクロウにたずねました。
すると、フクロウは、「王様、私は男と女の数をくらべ、それから昼と夜の数をくらべていたのでございます」 と答えました。

「で、男と女は、どちらのほうが多かったかな?」 「女のほうが多うございました」

「では、昼と夜はどちらが多かったかな?」 「昼のほうが多うございました」

「昼のほうがどうして夜より多いのかな。夜も毎日あるではないか」 「王様、月の輝いている夜は、夜のうちに入りません。昼と同じでございます」

「なるほど。しかし、男と女の場合は、どうなのだ。男はそれぞれ妻をもっておるぞ」 「王様、奥さんのいいなりになっているような男は、男のうちには入りません。女と同じでございます」 と、フクロウは答えたのでした。

投稿日:2007年12月04日(火) 09:33

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)