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「天王星」 を発見したハーシェル

今日8月25日は、天王星の発見をはじめ、天文学における数多くの業績で知られるドイツ出身でイギリスの天文学者ハーシェルが、1822年に亡くなった日です。

1738年、ドイツのハノーバーに生まれたウィリアム・ハーシェルは、軍楽隊に所属する父から音楽の指導を受け、オルガンやオーボーの名手になりました。そのかたわら父に数学を学び、やがて天文学の本を熟読するようになります。フランスとの戦いに従軍して敗れると、19歳のときにイギリスに渡り、各地を放浪した末に教会のオルガン奏者となって、ようやく生計がたてられるようになりました。

ゆとりの出た1773年になると、ドイツから妹のカロリンを呼び寄せ、反射鏡を磨くのを手伝わせ、つぎつぎと大きな反射望遠鏡をこしらえて、妹と共に少年時代にあこがれた天体観測を開始しました。恒星・星雲・星団のほか、月面図を作成したり、変光星の研究をしたり、惑星の観測をするうち、火星の極冠が季節によって変化することなどを見つけました。

そして1781年3月、土星の外側を回っている新惑星「天王星」を発見。この快挙により、国王ジョージ1世の宮廷付天文学者となったハーシェルは、直径1.2mという大反射望遠鏡をつくり、星の運動や分布を調べました。その結果、土星と天王星にあるそれぞれ2つの衛星、800以上の二重星、2500もの星団・星雲を発見し記録したばかりか、太陽が運動をしていること、初めて宇宙の形を論ずるなど、恒星天文学の発展に大きな貢献をしました。

妹のカロリンも、8個の彗星を発見して初の著名な女性天文学者となったほか、息子のジョンも父のあとをついで天文学者となって、星の明るさや輝きの研究で業績をあげたほか、写真技術研究家としても知られ、定着液「ハイポ」を発見しています。


「8月25日にあった主なできごと」

1543年 鉄砲伝来…ポルトガル人二人をふくむ100人以上も乗せた大きな船が九州の種子島に漂着し、日本に鉄砲を伝えました。

1819年 ワット死去…イギリスの産業革命で最大のできごとといわれる、蒸気機関を発明したワットが亡くなりました。

1830年 ベルギー独立革命…ベルギーの中心都市ブリュッセルの劇場で演じられていたナポリの独立闘争のオペラに刺激されて、ベルギーのオランダからの独立革命がおこりました。たちまち各地に運動が飛び火して10月に独立宣言がなされ、年末までにオランダをのぞくヨーロッパの列強は、ベルギーの独立を認めました。

1868年 中江藤樹死去…人を愛し敬う心を大切にし、母に孝養をつくして 「近江聖人」といわれ、その徳望が慕われた江戸時代の儒学者・中江藤樹 が亡くなりました。

1944年 連合軍パリ解放…北フランスのノルマンディー上陸に成功した連合国は、ドイツ軍と激しくたたかいフランスの首都パリに入るとドイツ軍は降伏、パリは4年ぶりに解放されました。
投稿日:2014年08月25日(月) 05:06

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)