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「アインシュタイン」のこども時代

● 「のろまさん」と笑われても、自分の頭でゆっくり考えた

アインシュタインが5歳になったときのこと。ある日、父から、ふしぎなものをもらいました。東・西・南・北を書いた文字盤に1本の針がついていて、針の向きは、文字盤をどんなに回しても変わりません。家に入って戸をしめきっても同じです。父に 「この地球には目に見えない磁力というものがあって、その磁力が針をひっぱっているのだよ」 と教えられると、なにもないと思っていた空間に、なにかがあるなんて、ますます不思議です。アインシュタイン少年は、はじめて磁石を手にした、このころから、大自然の世界や科学の世界に、心をひかれるようになっていきました.
しかし、小学校へあがっても、学校の授業は、あまりすきになれませんでした。そのころのドイツの小学校は、先生の命令はきびしく、先生の教えることだけを覚えさせられる、まるで軍隊のようなところでしたが、アインシュタイン少年は、暗記して覚えさせられる授業よりも、自分の頭で、ゆっくり考えながら学んでいく勉強のほうが、すきだったからです。なにか話をするときも、ゆっくり考えてから話しだすくせがあって、友だちには 「のろまさん」 と笑われました。でも、この自分の頭でゆっくり考えるくせが、アインシュタインを大物理学者に育てていったのです。

アインシュタイン(1879〜1955)──相対性理論によって新しい科学を開き、核戦争に反対をとなえた20世紀最大の物理学者。

詳しくは、いずみ書房のホームページにあるオンラインブック「せかい伝記図書館」をご覧ください。
http://www.izumishobo.co.jp/onlinebook/c02_denki/einstein/index.html

投稿日:2006年10月31日(火) 09:45

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)