● 小学校も満足に通えず、人前で役者きどり
史上最大の劇作家といわれるシェークスピアは、イギリスのストラトフォード・オン・エーボンという小さな町に生れました。
父は、町長のような地位にまでついたことのある人物でしたが、シェークスピアが生れたときには、すっかりおちぶれていて、農産物や雑貨を扱う商売をしていました。
したがって、家は貧しく、シェークスピアが通ったのは、そのころ文法学校とよばれた小さな小学校だけでした。この小学校ですら満足に行けずに、中退してしまったとも言われています。
少年時代のことはほとんど記録が残っていませんが、肉屋へ奉公にだされたとき 「牛が殺されるときは、いつも、もったいをつけて一席ぶった」 という逸話があります。人前で役者気取りになるようなところが、早くからあったのかもしれません。
18歳で8歳年上の女性と結婚しましたが、このあと25歳くらいまでのことも、はっきりわかっていません。ロンドンに出て、劇場の客の馬の番人をしていたことが伝えられており、27、8歳のころには、名の知れた役者・劇作家になっていました。
その後、自分も舞台に立ちながら 「ハムレット」 「ロミオとジュリエット」 「べニスの商人」 「リア王」 などの名作を書きつづけました。シェークスピアの作品は、現在でも多くの劇場で上演され、多くの人を楽しませています。
シェークスピア(1564〜1616)──今もなお親しまれている数多くの名作をのこしたイギリスの劇作家、詩人。
詳しくは、いずみ書房のホームページにあるオンラインブック「せかい伝記図書館」をご覧ください。なお、「せかい伝記図書館」では、世界と日本の歴史に名を残した最重要人物100名の「伝記」、重要人物300名の「小伝」をすべて公開する計画です。「伝記」終了後、ひきつづきシェークスピアを含む「小伝」に移りますので、ご期待ください。