● おとなを困らせた「なぜ? どうして?」 火をたしかめようと大失敗
エジソンは、幼いころから、好奇心のつよい子どもでした。だれにでも 「なぜ、そうなるの?」 「それは、どうなっているの?」 と聞くから、たまりません。おとなたちは、エジソンを見ると、みんな逃げだしました。
ある日、かじやのおじさんに 「火は、どうして、もえるの?」 と聞きました。おじさんは、そんなことは、わかりません。しかたなく 「もえるから、火なんだよ」 と、答えてくれただけでした。
そこで、 エジソンは家へ帰ると、物置小屋のワラに火をつけてみました。火のもえはじめるところを、自分の目で、たしかめてみようと思ったのです。ところが、火がもえひろがるのを感心して見ているうちに、とうとう、小屋を焼いてしまいました。
しかし、それからも、やっぱり「なぜ」 「どうして」 を、やめません。ガチョウが卵をあたためているのを見て、自分も、鳥小屋で卵をだいて、いっしょうけんめいにヒナにかえそうとしたこともありました。そして、小学校へあがると、こんどは 「1たす1は、なぜ2になるのですか」 などと聞いて、ついに先生をおこらせ、わずか3か月で、学校をやめることになってしまいました。しかし、それからのちは、やさしい母から、国語や算数や歴史や文学のほか 「人間は、人類のために努力して生きていかなければいけない」 ことを、おそわり、世界の発明王へと成長していきました。
エジソン(1847〜1931)──生涯「なぜ」「どうして」という好奇心をいだきつづけて人類のためにつくした発明王。
詳しくは、いずみ書房のホームページにあるオンラインブック「せかい伝記図書館」をご覧ください。
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