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「野口英世」 のこども時代

● 「てんぼう」とばかにされ、母にかくれて学校をずるやすみ

1歳をすぎてまもなくのやけどで、左手の5本の指がくっついたまま棒のようになってしまっていた清作 (英世の子どものころの名) は、小学校へあがると、みんなに 「てんぼう、てんぼう」 「左手で石を投げてみろ」 とバカにされました。そして、くやしさと悲しさに涙を流すうちに、こっそり学校をずる休みするようになっていきました。
でも、ずる休みは、まもなく、母にみつかって 「人に笑われたくらいで、くじけてはダメです。しっかり勉強して、いまはバカにしている人たちを、学問の力で、みかえしてやったらいいではありませんか」 と、しかられてからは、心をいれかえて、勉強にはげむようになりました。朝から晩まで、村の男たち以上にはたらく母に 「母さんもがんばるから、あなたも、がんばるのよ」 といわれると、母に心配をかけてはいけないと思ったのです。
4年生のときには、とうとう、学年の代表にえらばれました。そして、ときには先生のかわりに教壇に立って、1年生、2年生の子どもたちに教えるほどになりました。もう「てんぼう」などと言って笑うものは、ひとりもいません。そればかりか、清作の努力は先生たちをすっかり感心させ、やがて12歳になると、小林栄という先生がお金をだしてくれたおかけで、高等小学校へ進むこともできました。そのうえ、高等小学校へ入ったつぎの年には、先生や友だちみんなの力で、左手の手術を受けることもできて、医学への道がひらけていきました。

野口英世(1876〜1928)──左手のやけどの悲しみに打ち勝って努力を続け、アメリカに渡って世界に名を残した細菌学者。
詳しくは、いずみ書房のホームページにあるオンラインブック「せかい伝記図書館」をご覧ください。
http://www.izumishobo.co.jp/onlinebook/c02_denki/noguchihideyo/index.html

投稿日:2006年08月30日(水) 09:38

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)