たまには、子どもたちに身近な科学のおもしろさを、お話ししてあげましょう。「おもしろ科学質問箱 26」
雷は、光った瞬間にドカン、バリバリという激しい音をたてて落ちます。それを離れたところで聞くと、ゴロゴロという音が、あとから聞こえてきます。
光は、1秒間に30万km、地球を7まわり半もまわるほど速く進みます。ですから、10kmも離れたところで雷が落ちたとしても、落ちた瞬間に光は見えます。ところが、音は1秒間におよそ340mしか進みません。10kmは10000mですから、10000m÷340m=34 という計算で、34秒後に聞こえます。
そのため、雷が光った瞬間から数をかぞえ、たとえば10秒後にゴロゴロという音が聞こえたら、340m×10秒=3400m、3.4km 離れたところに雷が落ちたことがわかります。それが、3秒後に聞こえたら、「1kmくらいのところに落ちた。近いぞ、気をつけろ」ということがわかるわけです。稲光がしてから音が聞こえるまでの秒数×340=距離(m) と覚えておきましょう。
打ち上げ花火を見ていると、花火があがったすこし後から、音が聞こえてくるのも同じ理由です。
でも、これは空気中だからで、水の中では、音は1秒間に1500m、空気中の4.4倍もの速さで伝わります。お風呂の中で立って2つの石たたいてきこえるのと、もぐって同じ石をたたいてみると、水の中での速さがわかります。だから、水中と、水上で音楽に合わせて演技をするシンクロナイズスイミングでは、水中では演技を少し遅らせなくてはならないそうです。
「8月26日にあった主なできごと」
1743年 ラボアジエ誕生…従来の化学理論を次々と正し、実験で証明して「近代化学の父」と称されるフランスのラボアジエが生まれました。
1789年 フランス人権宣言の採択…フランス革命で、バスティーユ牢獄の襲撃やその後の動乱が落ち着いたこの日、国民議会は憲法の前文にあたる「人間と市民の権利宣言」(人間宣言)を採択しました。アメリカの独立宣言を範としたこの宣言は17条からなり、権利の平等、人間が当然の権利として持つ自由、主権在民、思想・言論の自由、所有権、安全、圧政に対する抵抗権の確認などの原則が示されています。この民主主義の考え方は、新しい市民社会の原理となりました。