たまには、子どもたちに身近な科学のおもしろさを、お話ししてあげましょう。「おもしろ科学質問箱 21」
わたしたちが生きていくのに、なくてはならないのが空気です。でも、空気は見ることも、味わうことも、においをかぐこともできません。風は空気の流れですから、風がふいているときは、感じることができます。空気はちゃんとした物質なので、温度により、固体・液体・気体になります。地表で、水が氷点下で固体(氷)、0度〜100度で液体、100度以上で気体(水蒸気)になるように、空気は、マイナス219度以下で固体、マイナス219〜190度で液体、マイナス190度以上で気体になるそうです。私たちが吸っている空気は気体のため、形や大きさがありません。
空気は、よく調べるといくつかの気体がまじってできています。窒素(ちっそ)が78%、酸素(さんそ)が21%で、99%がこの2つでできていて、この割合はいつでも同じです。残りの1%に、二酸化炭素(炭酸ガス)と水蒸気、希少ガスといわれるヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトンなどのガスがふくまれています。
地球のまわりには、つつみこむように空気が取りまいていて、「大気」とよばれています。大気は地球の表面からなん10kmまで広がっていて、飛行機に乗ったり、高い山に登ったりすると大気は少なくなり、5500mで地表の半分、2万mで1/20、100kmでほぼゼロになります。ですから、広い宇宙は、空気がまったくないと思ってまちがいありません。大気があると太陽の光を反射して、青空になったり、くもったりいろいろと変化しますが、宇宙はいつもまっ暗なままです。
大気が地球から離れて飛んでいかないのは、地球に引力があるためで、空気は物質ですから重さがあります。地面のあたりでは、空気の重さは1cm四方あたり、およそ1gあります。だから、人の手のひらには、およそ50kg、おとな一人分の重さをささえていることになります。でも、ちっとも重く感じないのは、下からも同じ力でおしあげてくれて、つりあっているためです。
「7月9日にあった主なできごと」
1854年 日章旗を船印に決定…徳川幕府は、「日の丸」を日本船の印と決定しました。やがてこれが慣習化されるようになり、正式に国旗となったのは1999年「国旗国歌法」の公布以降です。
1922年 森鷗外死去…『舞姫』『山椒太夫』『高瀬舟』など明治・大正期に活躍した文学者 森鷗外が亡くなりました。