おもしろ科学質問箱 16
空に輝く星をながめて、どの星が一番明るいだろうかと、見つけようとしたことがだれしもあることでしょう。
最近は、空が明るくなってきているので、都会ではそれほどたくさんの星が見られなくなってきていますが、晴れた日でしたら何百という星があって、とても数えることができそうにないと思ってしまいます。でも、肉眼で見ることのできる星は、およそ6000個。日本からは見ることのできる星は、その3/4の4500個ほどあるそうです。
古代ギリシアの時代から、天文学では星の光の強さ、つまり明るさで等級を分けてきました。1600年前後に望遠鏡が発明されるまでは、星の明るさには6段階あり、1番明るい星を1等星、1番暗い星を6等星としてきました。望遠鏡が発明されてからは、これまでわからなかった星が見つかり、最近の望遠鏡は、21等星まで写真に撮ることができるそうです。そしてその数は、10億個もあります。これらがすべて太陽と同じように、みずから光り輝く星(恒星)なのですから、宇宙の広さはとてもはかりしれません。
ちなみに、1等星は22個、その中でも一番明るい星は、おおいぬ座のシリウスという星で、光度はマイナス1.6等星。等級が1等級変わると、明るさはおよそ2.5倍になるので、シリウスは6等星の1000倍もの明るさがあります。
びっくりするかもしれませんが、これより断然明るい星があります。それは、マイナス26.7等星の太陽です。あまりに明るいために、他の星を見ることができません。朝方や夕方など太陽の光が弱いとき、もちろん夜には、シリウスより明るい星を見ることができます。 それは、マイナス12.6等星(満月の時)の月、マイナス4.7等星の金星、マイナス3等星の火星です。でも、月は地球の周りをまわる衛星、金星や火星は地球と同じように、太陽の周りをまわる惑星で、それぞれ太陽の光を反射しているだけで、自ら光を発していません。
宇宙にある何十億もの恒星には、太陽の周りをまわるいくつもの惑星(水星・金星・地球・火星・木星・土星など)があるように、惑星を従えている星がたくさんあり、地球と同じように、生物のいる惑星も数限りなく存在していることでしょう。現在の天文学では、太陽以外の星の惑星(太陽系外惑星)を310以上も発見しているそうです。