「おもしろ古典落語」の96回目は、『浮世床(うきよどこ)』というお笑いの一席をお楽しみください。 江戸時代、ちょんまげというのを頭の真ん中にのっけていたころは、町内の暇な若い衆が、髪結い床に集まっては遊んでいました。床屋で遊ぶというのはおかしなものですが、ここには6畳ほどの小部...
たまには子どもと添い寝をしながら、こんなお話を聞かせてあげましょう。 [おもしろ民話集 63] 昔むかし、ある山寺の小坊主が、栗ひろいに行きたくなりました。「和尚(おしょう)さん、うら山へ栗ひろいに行ってもいいですか?」小坊主が聞くと、「だめだよ、あの山には山んばがいるぞ。食わ...
今日11月28日は、プロテスタント世界で最も多く読まれた宗教書『天路歴程』を著わしたことで知られるイギリスの説教師・文学者バニヤンが、1628年に生れた日です。 イングランド・ベドフォード州の片田舎に、貧しい鋳かけ職人の子として生まれたジョン・バニヤンは、学校教育はほとんど受け...
今日11月27日は、エコール・ド・パリ(パリ派)の代表的な画家として活躍した藤田嗣治(ふじた つぐはる)が、1886年に生れた日です。 1886年、東京・牛込の医者の家に生まれた藤田嗣治は、1910年に東京美術学校(現・東京芸術大)西洋画科を卒業後、精力的に展覧会などに出品しま...
今日11月26日は、近代日本を代表する言論人・哲学者・評論家として活躍した三宅雪嶺(みやけ せつれい)が、1945年に亡くなった日です。 1860年、加賀藩(石川県)の家老・本多家の儒医の子として生まれた雪嶺(本名・雄二郎)は、近代学校制度草創期の官立東京開成学校を経て、東京大...
「おもしろ古典落語」の95回目は、『位牌屋(いはいや)』というお笑いの一席をお楽しみください。 「旦那さま、まことにおめでとうございます」「こりゃ、番頭さん、おめでたいって、何がそんなにおめでたいのかな」「夕べ坊っちゃんがお生まれだそうで、これは、まことにおめでたいことで」「お...
今日11月21日は、水原秋桜子門下を代表する俳人として、闘病俳句の絶唱『惜命』など著わした石田波郷(いしだ はきょう)が、1969年に亡くなった日です。 1913年、正岡子規や高浜虚子を生んだ近代俳句発祥の地、愛媛県垣生村(現・松山市)に生まれた石田波郷(本名・哲大[てつお])...
今日11月20日は、ロシアの作曲家・ピアニストのルビンシュテインが、1894年に亡くなった日です。 1829年、ロシア領ポドリスク地方(現・モルドバ共和国)の、ユダヤ系鉛筆製造業者の家に生まれたアントン・ルビンシュテインは、5歳で母からピアノを教わったのち、ビロインに師事、パリ...
今日11月19日は、イングランド王だったチャールズ1世が、1600年に生れた日です。王は議会と対立し、「清教徒(ピュリタン)革命」によって斬首されました。 ジェームズ1世の次男としてスコットランドのダンファームリンに生まれたチャールズは、夭折した兄にかわって皇太子となり、162...
「おもしろ古典落語」の94回目は、『ん廻(まわ)し』というお笑いの一席をお楽しみください。 田楽(でんがく)という食べ物があります。豆腐にみそをぬって串にさし、こんがりと焼いたもので、みそおでんともいいます。「さぁ、こっちへ上がってくれ」「兄貴すんませんね、大勢でやって来まして...
たまには子どもと添い寝をしながら、こんなお話を聞かせてあげましょう。 [おもしろ民話集 62] ある村にお人よしの、老人夫婦がありました。二人はとても仲がよく、これまでに、二人がけんかをしたことを見たことがないと評判でした。その夫婦は、牛を2頭飼っていましたが、あいにく牛に引か...
今日11月14日は、『日本人の精神史研究』『大和古寺風物誌』『愛の無常について』など、ぼう大な著作を残した評論家の亀井勝一郎(かめい かついちろう)が、1966年に亡くなった日です。 1907年、地元銀行の支配人の子として北海道函館に生まれた亀井勝一郎は、旧制函館中学から旧制山...
今日11月13日は、『告白』や『神の国』などを著わし、キリスト教発展の基礎を築いた古代キリスト教会指導者・教父のアウグスチヌスが、357年に生れた日です。 キリスト教徒の母と異教徒の父の子として、北アフリカのヌミディアという田舎に生まれたアウレリウス・アウグスチヌスは、若いころ...
今日11月12日は、生涯にわたり蛙をテーマとした詩を書きつづけた詩人・草野心平(くさの しんぺい)が、1988年に亡くなった日です。草野は、宮沢賢治の才能を高く評価し、世に送り出したことでも知られています。 1903年、事業家の5人兄弟の次男として福島県上小川村(現・いわき市)...
「おもしろ古典落語」の93回目は、『十徳(じっとく)』というお笑いの一席をお楽しみください。 「こんちは、ご隠居さん。教えてください」「何だい、八っつぁん、いきなり『教えてくれ』ってぇのは?」「実はさっき、あっしは床屋でみんなと馬鹿っ話をしてたんですが、ご隠居さん、店の前を通っ...
たまには子どもと添い寝をしながら、こんなお話を聞かせてあげましょう。 [おもしろ民話集 61] むかしある山里に、深い森の中へ入って漆(うるし)を採り、それを売ることで暮しを立てている兄弟がいました。漆は、漆の木に鎌(かま)で傷をつけて、そこからしみ出る漆を木のへらなどでかきあ...
今日11月7日は、中国・清の政治家で、「日清戦争」の講和条約(下関条約)の全権大使として調印を行った李鴻章(り こうしょう)が、1901年に亡くなった日です。 1823年安徽(あんき)省の合肥に生れた李鴻章は、1847年、科挙の最終合格者である「進士」になりました。1853年に...
今日11月6日は、怪盗紳士「アルセーヌ・ルパン」シリーズの作者として名高いフランスの小説家ルプランが、1941年に亡くなった日です。 1864年、フランス北西部ノルマンディー地方の都市ルーアンで生まれたモーリス・ルブランは、地元の高等中学を卒業後、織機製造会社に勤めましたが、や...
今日11月5日は、新劇運動をリードする劇団「芸術座」を結成するなど、評論家・劇作家として活躍した島村抱月(しまむら ほうげつ)が、1918年に亡くなった日です。 1871年、島根県(現・浜田市)に鉱石の精製業を営む家の長男に生れた島村抱月(本名・佐々山滝太郎)でしたが、子どもの...
「おもしろ古典落語」の92回目は、『水屋(みずや)の富(とみ)』というお笑いの一席をお楽しみください。 江戸時代には、本所、深川といった土地の低いところでは、井戸を掘っても塩気があったりして、飲み水には適していません。そこで、多摩川上流の水を船でくみ込んで運び、河岸についた水を...
たまには子どもと添い寝をしながら、こんなお話を聞かせてあげましょう。 [おもしろ民話集 60] 昔むかしあるところに、朝から晩まで働いても働いても、暮らしに困る若者がいました。ある日のこと、若者は、頼みごとをよく聞いてくれるという観音さまに助けてもらおうと、はるばるお参りにでか...