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自分の力で「みぞ」を流れていくように

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 77

テレビに「はじめてのおつかい」という単発の長寿番組があります。母親が4、5歳の子どもにお使いを頼み、まわりの者をハラハラ、ドキドキさせながら、子どもが自分の力でお使いをはたすのを見守るというものです。

この番組を見ていつも思うのは、子どもに 「主体的に物事に取り組ませる」 ことの素晴らしさです。親の権威だけで子どもにいうことを聞かせるのではなく、あくまで子どもの主体性を大事にして、子ども自身に判断をゆだね、自分の力で何かをやろうとするものを充分残して導いていくところに、多くの人が共感するのでしょう。

水たまりの一角に、指先ででも一本の「みぞ」をつくってやれば、水たまりの水は自分の力で流れ出していきます。親の思い一つでひきずっていかれる多くの子どもは、自分の力で「みぞ」を流れていくことの喜びを味わえないままでいます。それにひきかえ、「はじめてのおつかい」では、お使いという「みぞ」へ自分の力で流れ出していくことで、自分の力で何かを知り、自分の力で一つのことを達成させながら、ほんとうの喜びをあじわいとっていきます。

子どものしつけというものは、本来、こうあるべきではないでしょうか。

投稿日:2008年04月08日(火) 09:13

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)