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母子で感動の思い出は山ほども

「読み聞かせ」のすすめ 20

ある新聞の投稿欄に、35歳の主婦という方の一文が掲載されていました。

            ◆

わたしが二人の子どもをもっていちばん良かったと思うのは、絵本をいっしょに読んできたこと。上の子どもが2歳になったころから毎晩1冊ずつ読みはじめて、今は毎晩3冊ずつ。図書館へいって本をたくさん借りてきた日は、夜、子どもを寝かしつけるのが楽しみ。はじめのうちは1冊読むとのどか痛かったが、今は何冊読んでも平気。

絵本は、怒っていては絶対読めない。体の具合が少し悪いときでも、心配事があるときでも、本だけは明るい声で読むように心がける。

これまでの6年間に何冊読んだか、覚えていない。何回も読んだのに、忘れてしまった話もある。しかし、母子3人で、一緒に感動した思い出だけは山のようにある。あと何年、一緒に読めるかわからないが、疲れて少しいやな時も、この読み聞かせを絶対続けていこうと思う。

            ◆

以上のような内容でしたが、「母子3人で一緒に感動した思い出は山ほどある」というのは、なんと素晴らしいことでしょうか。そして、この「感動」を求めて、からだの調子が悪い時でも、心配事があるときでも、一所懸命読み聞かせをつづけようとされる、このお母さんの姿こそ、感動的に思えてしかたがありません。

投稿日:2009年02月18日(水) 09:13

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)