「読み聞かせ」のすすめ 23
昨年度、小学校1年の担任をされた先生のお話です。
「1年生にあがったばかりの子どもは、はじめの頃は、どの子も教師の話に耳を傾けます。ところが、学校の生活に慣れてくると、少しずつ、教師の話など聞かずに、勝手にふるまう子どもが増えてきます。今回もそうでした。
ところが、そんな中で、一人だけ違う子がいました。授業中はもちろん、授業以外のときでも、私のいうこと話すことに、一生懸命耳を傾けて、その上、何か疑問があれば素直にそれを言い、また発言したいときは、素直に口にするのです。
私は、はじめは感心ばかりしていました。ところがある日、その子に聞いてわけがわかりました。その子は3歳の頃から、もう4年近くも、家でお母さんから本の読み聞かせをしてもらっていたのです。つまり、読み聞かせを通して、まず第1に静かに話を聞くことを身につけ、さらに耳にした話を主体的に考え、心に思ったことがあれば素直に口にする習慣のようなものまで、しっかり身につけたのですね」 と。
本の読み聞かせには、こんな効果もあるのです。来週から新学期がはじまります。「読み聞かせ」 の習慣化を、改めておすすめします。