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父親のことを話題に

こうすれば子どもはしっかり育つ 「良い子の育てかた」 76

朝早く家を出ていって、夜遅く帰ってくる父親。子どもと会話を交わすことの少ない父親。こんな父親をもつ家の母と子に、ぜひ奨めたいことがあります。それは、母と子の間で父親を話題にすることです。

母と子で3時のおやつを食べる時、「おいしいね。でも、お父さん食べられなくてかわいそうね。お父さんも、お茶を飲んでるかな。お父さん“今頃、おうちでは、どんなおやつを食べているのかなあ”って思っているかもしれないね」 などと子どもに語りかける。夜、父親の帰りが遅くて母子二人で食事するときは、「お父さん、まだお仕事なのかなあ。たいへんねえ。お父さん、お腹すいてるよ、きっと。早く帰ってこれるといいのにねえ」 「〇〇ちゃんも手伝ってくれて、いっしょうけんめいに作ったごちそう、お父さんも一緒にたべられたらよかったのにね」 などと語りかける。

母親が意図的に、ほんの一言でも、1日1回でも、こんな形で父親のことを話題にして、子どもの心の中に、父親の姿を浮かび上がらせてあげる──これは、子どもの心の中に、父親への思いを形作らせると同時に、もう一つのすばらしい効果もあります。それは、「お母さんは、いつも、こんなにもお父さんのことを思っているのだ」 「お父さんは仕事ばっかりだけど、お父さんとお母さんは、ちゃんと愛しあっているのだ」 ということを、子どもにも共有させることができるということです。

母親の言葉一つで、子どもの心は大きく変わるものです。

投稿日:2008年03月24日(月) 09:22

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コメント (1)

ヘンリーおじさん:

今回のお話には、まったく同感ですね!
アメリカに駐在の日本人の親子がおりました。
母親と、その娘が我が家に遊びに来ました。
娘さんは6歳ぐらいでしょうか。

みんなでお昼を食べているときに、その娘さんが
いいました、「あ、ママ、パパはきょうから出張だ。
今日から二人でノンビリできるね〜!」
母親は嬉しそうに笑ってました。

私は、パパのことが可哀そうになりました。
それと同時に、その女の子のことも哀れに
感じました。
そのような気持ちで、自分も、いつか誰かと
結婚して子供ができたら、同じ会話を交わすので
しょうか。

家族は、まずパパとママの二人からスタートして、
子供が生まれるのと同時に数が増えることもある。
でに、数に関係なく、家族は一つなのです。

ママの教育も責任重大ですね。

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)