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抱かれるのがきらいな赤ちゃんもいる

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 67

専門家によると、赤ちゃんに対する親の態度でいちばん欠けているのは、個性を見極めようとしないことだそうです。

にぎやかな声であやされたり、高い高いをしてもらうのを、赤ちゃんは誰もが好きだと思いこんでいる親が少なくありません。にぎやかな音や、はげしい刺激を喜ぶ赤ちゃんもいれば、静かな音や静かな運動を喜ぶ赤ちゃんもいるようです。個性を見極めるのは難しいことですが、一般的な思いこみを捨てて静かに向かい合うことを続ければ、お母さんには必ずわかるはずです。

多くの親は、赤ちゃんの個性を見つけようとしていないばかりでなく、幼児期になっても、親から、子どもの側に立って思いやることを失わせていくといいます。まわりの子どもたちの成長や行動にばかり目がいき、わが子をかれらと比較して判断していないかどうかを、機会あるごとに見つめなおしてみることは大切です。

「こうしてやるのがいいのだ」 という親の一方的な好意と思いこみ。これが原因になって、親と子どもの願望のずれが起こってくるのでしょう。抱かれるのはきゅうくつでいやだ。静かに寝かしておいて欲しい。──こう願っている赤ちゃんのいることを、十分に知っておかなくてはなりません。

投稿日:2008年01月21日(月) 09:57

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)