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心のこもった語りかけは、100回の 「ダメ」 に勝る

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 64

母親が子どもを叱るとき、「何やってるの」 「早くしなさい」 「そんなことじゃダメでしょ」 「勉強しなきゃダメじゃないの」 などと、どなっていることが多いようです。

実をいうと、この叱り方にはほとんど効果がありません。子どもは 「はーい」 と返事だけはしても、母親の言葉は頭の上を素通りさせておしまいです。そのうえ、かげで 「うちの母親はうるさい」 と、子どもにいわせることになってしまいます。

母親がわが子へ言葉をかけるとき、言葉を投げかけるのではなく、心をともなった 「語りかけ」 でなければなりません。したがって、子どもに何かを言いつけるときも、子どもを叱るときも、母親は腰を折り、子どもの目を見つめながら、子どもの肩に手をかけるようにして語りかけることが大切ではないでしょうか。それは、語りかけるというよりも 「心を伝える」 といった方がよいかもしれません。

子どもが、ほんとうに心を動かすのは、母親の心があたたかく伝わったときだけです。子どもの目を見ながら、静かな声で 「もうちょっと早くしてくれたら、お母さん、うれしいんだけどなあ」 「あなたががんばっていると、お母さん、いちばんうれしいのよ」 などと語りかけること──この語りかけの1回は、「ダメじゃないの」 の100回にもまさるといっても過言ではありません。

 

投稿日:2007年12月26日(水) 09:17

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コメント (1)

ゆきぞー:

100回「ダメ」タイプの母親です。
ブログを拝見するたび「なるほど・・」「変わらなきゃ」と思いながら、すぐ「ダメ」母に戻ってしまいます。でも、こうしてブログで諭される度、再出発を決意できること感謝です。

いつも楽しく(反省しつつ)読ませて頂いてます。
民話集と共にこれからの執筆を楽しみにしています。

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)