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子どもの行為のほんとうの意味

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 57

さまざまな遊び場を設けた 「子どもサークル」 でのことです。

積木の遊び場で、2組の親子が木の積木をいろいろな形に積んだり並べたりして遊んでいました。
一方の母親が言いました。「せっかく、大きなおうちを作ったのに、どうしてすぐこわしてしまうの? もう、つくってあげませんからね」 と言って積木遊びをやめてしまいました。
もう一方の母親は、子どもがどんなにこわしても、やめようとはしません。それどころか、母親もわざとこわしたりして 「さあ、今度は何をつくろうか」 「何がいいかなあ」 などと語りかけながら、子どもといっしょに 「うわー、東京タワーだ」 「大きな船だ」 「積木かいじゅうだ」 などと遊び続けました。

おそらく、すぐやめてしまった母親の方は、「子どもと遊んでやる」 ことしか知らず、子どもがこわしてはつくり、こわしてはつくりすることの大切な意味に気づいていなかったのでしょう。いつまでも遊び続けた母親の方は、それをちゃんと知っていたのです。「子どもと遊んでやる」 のではなく 「子どもといっしょに遊ぶ」 ということも。

家庭でどんなにりっぱな積木を買い与えても 「せっかくつくったのに、こわしちゃだめじゃないの」 ではダメなことを知っておきたいものです。

投稿日:2007年10月29日(月) 09:14

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)