児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ Top >  心の子育て論 >  誕生の喜びを語る

誕生の喜びを語る

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 40

子どもの自殺が相次いでいます。おとなたちは 「なぜ、あんなにかんたんに死んでしまうのだろう」 と考え、これに対して識者の多くは 「今の子どもたちは、いのちの尊さというものを知らないからだ。おとなたちが、物の豊かさに毒されて、子どもに、いのちの尊さを伝えることを忘れているから……」 と語っています。
けれども、幼いわが子に人間のいのちの尊さを伝えることは、なんでもないことのようで、実はかなりむずかしいものです。
しかし、たった一つだけ、どんな母親にもできることがあります。それは、わが子に 「あなたが生れるとき」 「あなたを産んだとき」 を語って聞かせることです。

あなたを身ごもったとき、どんなにうれしかったことか。お父さんも、どんなによろこんだことか。あなたが生れてくるのを、みんながどれほど待ちわび、生れてきたときは、どんなに感激したことか。
そして、少しずつ大きくなっていくときは、抱いたり、頬ずりしたりして、どんなにかわいがったことか。熱を出したときなどは、どんなに心配したことか。でも、どんなにたいへんでも、あなたが大きくなっていくのは、どんなにすばらしく、楽しいことであったか。
こんなことを、たとえば、春は日だまりで、夏は木かけで、秋は落葉の上で、お母さんの宝物を見せるようにして、語り聞かせることです。写真のアルバムや、ビデオを見せるのもよいでしょう。
自分が、いかに祝福されて生を受けたか。これまでみんなからどんなに慈しまれてきたか。これは、そのまま、自分のかけがえのなのない命を思う心へ広がっていくでしょう。口先だけでいのちの尊さを説くより、どれほど子どもの心にしみ入るかしれません。

投稿日:2007年07月05日(木) 15:46

 <  前の記事 アメリカ独立記念日  |  トップページ  |  次の記事 英語の7月〜11月のこと  > 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mt.izumishobo.co.jp/mt-tb.cgi/931

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

         

2014年08月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

月別アーカイブ

 

Mobile

児童英語・図書出版社 社長のこだわりプログmobile ver. http://mt.izumishobo.co.jp/plugins/Mobile/mtm.cgi?b=6

プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)