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いじめっ子の共通点

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 30

● 幼児期からの甘やかしは禁物

いまや、子どものいじめが話題にならない日がないほどですが、問題の本質はいじめる側にあるように思えてなりません。それは 「他人への思いやりの心を育てる」 ことを、多くの親が忘れていることにあるような気がするのです。幼児期から、わが子かわいさに、精いっぱい、子どもを甘やかしてはいないでしょうか。
かわいい子どものいうことは、なんでも聞いてあげる。いけない子だなと思うことがあっても、まあまあ、まだ小さい子だからと見のがして、子どものわがままを聞いてあげる。わが子のわがままさに、腹をたてて父親が叱ったときは、母親は 「かわいそうに、まだ、なんにもわからないのに」 と言って、いっしょうけんめいにかばってやる。また、わが子をたいせつにするあまりに、近所の子どもとはあまり遊ばせない。遊ばせるときは、相手の子を家へ呼び、いつもおいしいお菓子でも与え、まず手なずけておいてから、わが子の相手をさせる。
幼児期から、このようにしてわが子を育てていけば、子どもの考えや行動は、自己中心的になり、自分の思うとおりにふるまうと同時に、自分の気にくわないことは排斥するようになってしまいます。また、いつまでも、親の過保護のなかで育てられるために、子どもなりに必要な社交性の育つのがおくれ、やはり、自分の気にくわないものは排斥するようになってしまいます。
いじめの本質は、0歳児のときから、かわいい、かわいいと溺愛してばかりいる親があまりに多くなってしまった点にもあるような気がしてなりません。

投稿日:2007年03月26日(月) 09:08

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)