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のろまな子にしないために

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 14

● 何でも自分でやるようにしむける

のろまな子がいます。ぐずな子がいます。なにをやらせても人よりおそく、お母さんは、いつも、いらいら、はらはらします。
こんな子どもには、意外にも、お母さんに問題があることが多いのです。
いつも手をかしてやっていませんか。なにか、かたづけごとをするときでも、園や学校へ行く準備をするようなときでも、手助けしてやっていませんか。家の手伝いなどでも 「あなたに、やってもらったら、かえって遅くなるわ。いいから、むこうで、あそんでなさい」 と言ったりして、なにもやらせないようにしていませんか。
あとかたづけや、園や学校へ行く準備を、おそくてもよいから、すこしぬけたところがあってもよいからといって、自分でやるようにしむけましょう。家の手伝いも 「のろまでもいいのよ。あわてて失敗するより、いいのよねえ。さあ、これをやってちょうだい」 などと言って、とにかく自分でやらせることです。
子どもは、お母さんに手伝ってもらえばもらうほど、せっかくの練習の場を失ってしまうのです。お母さんに5回手伝ってもらえば5回、その機会を失ってしまいます。家の手伝いを拒否されればされるほど、やはり、練習の場と機会を失ってしまいます。
それだけではありません。のろまな子、ぐずな子といわれつづけているうちに、また、いつまでも、のろまでいるうちに、自分のすることに自信がない子どもになってしまうのです。やがては、友だちに 「のろま」 といじめられて、学校へも行きたがらない子どもにもなってしまったらたいへんです。

投稿日:2007年02月01日(木) 09:14

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)