児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ Top >  心の子育て論 >  自分の意思をはっきり言える子に

自分の意思をはっきり言える子に

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 11

● 謙譲の美徳など発揮しないこと

子どもといっしょに、食事にさそわれることがあります。このとき、先方から 「さあ、なにを召しあがりますか」 「なにが、おすきですか」 と問いかけられたとき、親がはっきり言うのははしたないことと思っているのか 「なんでもけっこうです」 と返事して、子どもにも 「なんでも、いいです」 と言わせる親がいます。「はい、とってもおいしそうですから○○をいただきます」 「わたしは、だいすきな○○をいただきます」 と、どうしてはっきり言わせないのでしょう。
親子同席の場で、人がわが子に 「あなたは、なにがとくいですか」 と問いかけてきたようなときも同じです。まず親が謙譲の美徳を発揮して 「いいえ、この子には、人さまに自慢できるような得意なものは、なにもございません」 と代弁したり、子どもにも 「ぼくは、なにをやってもダメなんです。得意なものなんか、なにもありません」 と言わせるのを見ると、何かかわいそうにさえ思ってしまいます。
こういうことを重ねていると、子どもは、親といっしょのときは何でも親にまかせるようになってしまううえ、すべてのことにおいて、自分の意思をはっきり相手に言わない子になってしまいます。人間は生きていくうえでいつも「自分で決める」ことが求められます。子どものうちから、はっきり意思を伝えられる訓練をしておきたいものです。

投稿日:2007年01月29日(月) 09:16

 <  前の記事 ホンモノのしつけとは  |  トップページ  |  次の記事 多様な思考をする子に  > 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mt.izumishobo.co.jp/mt-tb.cgi/462

         

2014年08月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

月別アーカイブ

 

Mobile

児童英語・図書出版社 社長のこだわりプログmobile ver. http://mt.izumishobo.co.jp/plugins/Mobile/mtm.cgi?b=6

プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)