これからしばらく、子育てはどうあるべきかについて考えてみることにします。
というのも、最近、子どもの「いじめ」や「自殺」が社会問題になり、テレビや新聞をはじめ、マスコミには連日のように報道され、いろいろな分野の論者が意見を出しあっています。その傾向は歓迎してよいことでしょう。
なぜなら、世の中はじゅんぐりだからです。20年後、30年後のわが国は、今の子どもたちが社会の中心となり、こんどは親としてわが子の子育てをしていかなくてはなりません。つまり日本の将来は、子どもたちいかんにかかっているわけで、その子どもがどうあるべきかを議論することは、とても意義のあることだと思うからです。
「いじめ」は今にはじまったことでなく、昔からありました。しかし、以前とはっきり違うところがあります。それは、わが子可愛さのあまり、子どもに味方しすぎる親が多くなったことです。もうひとつは、生まれてくる子どもの激減により、兄弟をふくめ、自分以外の子どもたちと接触する時間が急に短くなったことです。さらにいえば、なぜいじめるのか、なぜいじめられるのかをしっかりみつめ、その原因は何なのかを考えない短絡的な親があまりに増えました。
それはなぜなのでしょう。私には、今の親が育てられてきた時代背景に根っこがあるような気がしてなりません。(以下次回)