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隠しごとをする子、おけいこごとを自慢する子

だれにもできる逆説的しつけ法「ダメな子の育てかた(●印))」と、努力を伴う期待型しつけ法「良い子の育てかた(○印)」を考える連載「ダメな子・良い子の育てかた」第10回目。

● 自分のしたことを隠す子にしたいなら
子どもが外から帰ってきて、なにか失敗したことをつげるたびに、「なぜ、そんなバカなことをしたの」と、叱ってやりましょう。失敗の原因など、子どもといっしょに考えてやったりしてはいけません。また、子どもが楽しそうに話をしているときにも、ちょっとでもよくないことは、片はしから小言をいいます。子どもが話をしようとしたら「あとで、あとで」「どうせ、ろくな話じゃないでしょ」「いま、あんたの話なんか聞いてるひまないの」などと、言ってあげましょう。子どもはいつのまにか、親には何も話をしないようになってくれます。ひそかに、隠しごとを楽しむようにもなってくれます。

○ 子どもに、けいこごとに行かせたいなら
けいこごとは、その子どもにとって、まず楽しいものであることが第1で、親がわが子のけいこの上達ばかり期待しすぎないことです。したがって、先生を選ぶときも、基本的には、おとなが考えるよい先生よりも、子どもにとってのよい先生、つまり子どもが好きで、子どもの心身の発達なども心得ている先生を求めることが大切でしょう。それから、子ども自身がまず健康であること、子どもの遊びの時間を犠牲にしないこと、親もわが子のけいこごとに鼻をかけないことです。親が鼻にかけると、子どもはそれを自慢するようになります。これでは、けいこごとが上達したとしても、子どもの人間形成には、むしろマイナスだということを肝に銘じておかなくてはなりません。

投稿日:2006年12月27日(水) 09:11

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)