だれにもできる逆説的しつけ法「ダメな子の育てかた(●印))」と、努力を伴う期待型しつけ法「良い子の育てかた(○印)」を考える連載「ダメな子・良い子の育てかた」第10回目。
● 自分のしたことを隠す子にしたいなら
子どもが外から帰ってきて、なにか失敗したことをつげるたびに、「なぜ、そんなバカなことをしたの」と、叱ってやりましょう。失敗の原因など、子どもといっしょに考えてやったりしてはいけません。また、子どもが楽しそうに話をしているときにも、ちょっとでもよくないことは、片はしから小言をいいます。子どもが話をしようとしたら「あとで、あとで」「どうせ、ろくな話じゃないでしょ」「いま、あんたの話なんか聞いてるひまないの」などと、言ってあげましょう。子どもはいつのまにか、親には何も話をしないようになってくれます。ひそかに、隠しごとを楽しむようにもなってくれます。
○ 子どもに、けいこごとに行かせたいなら
けいこごとは、その子どもにとって、まず楽しいものであることが第1で、親がわが子のけいこの上達ばかり期待しすぎないことです。したがって、先生を選ぶときも、基本的には、おとなが考えるよい先生よりも、子どもにとってのよい先生、つまり子どもが好きで、子どもの心身の発達なども心得ている先生を求めることが大切でしょう。それから、子ども自身がまず健康であること、子どもの遊びの時間を犠牲にしないこと、親もわが子のけいこごとに鼻をかけないことです。親が鼻にかけると、子どもはそれを自慢するようになります。これでは、けいこごとが上達したとしても、子どもの人間形成には、むしろマイナスだということを肝に銘じておかなくてはなりません。