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ガリバー旅行記

1987年に刊行した英国レディバード社とのタイアップ企画第3弾、「レディバードブックス特選100点セット」のうち、主な作品の内容を紹介してみよう。今回は、ジョナサン・スウィフト(1667-1747)が1726年に出版した「ガリバー旅行記」。もともとは、大人向きに書かれたもので、当時の英国の政治、社会、宗教などを厳しく批判した風刺小説。小人国、大人国のほかに、飛ぶ島、馬の国などで構成されている。

●「ガリバー旅行記」あらすじ

ガリバー1(小人国リリパットの巻) 1699年5月、ガリバーは南太平洋行きの船医として船に乗り込んだ。その途中、嵐にあって船は難破、ガリバーはリリパットという小人国に漂着した。この国の人たちはわずか15センチ、巨人のガリバーを見てとても驚いたが、彼がおとなしいことを知り安心する。

ガリバー2ある時、リリパット国王から隣国のブレフスキュという国の軍艦50隻を奪い取ってほしいと頼まれ、ガリバーはその通りにする。リリパット国王はとても喜び、この国最高の爵位をさずけて優遇した。ところがある日、この国の重臣のひとりが、ガリバーがブレスキュ国と通じているから、盲目にさせるように国王に進言する。ガリバーはすぐにブレスキュ国へ逃れ、彼はあついもてなしを受けた。そんなある日ガリバーは海岸でボートをみつけ、それに乗っていたところを帆船に救われ、ようやくロンドンの家に戻る。

ガリバー3(大人国プロブディグナグの巻) 旅の好きなガリバーはまた船医として旅立つ。船旅の途中、飲み水がなくなったためボートに乗って近くの島についたが、同行した船員は巨人に追いかけられ、彼を置いたまま逃げ帰ってしまう。この島はプロブディグナグという大人国だった。ガリバーは雲をつくような巨人の農夫につかまり、家へ連れて行かれた。3人の子どもは食事をしながらガリバーを見たいと、テーブルの上に置いた。特に9歳の少女(といっても身長は13mもある)はガリバーをかわいがってくれた。

ガリバー4ガリバーのうわさは広まり、農夫はガリバーを見世物にして、国じゅうを歩きまわった。そのうち、王室にまで知られ、女王に気に入られ、部屋やガリバー用の食器まで作ってくれた。

ガリバー5ガリバーは、王様にも気に入られ、イギリスの政治についていろいろ聞かれたりした。そのうち、王と女王は国中を視察することになり、ガリバーも箱に入れられお供をした。ある日大鷲が箱の取手をくわえて飛び出し、海の上に落とした。ガリバーは、箱の屋根のはねあげ戸を開けて助けを呼んだが誰もこない。途方にくれ、あきらめかけたとき、箱が引っ張られているのに気がつく。英国船の甲板に引き上げられ、助けられた。大人国の話を誰も信じなかったが、首にかけていた女王にもらった指輪をみせて信じてもらえたのだった。

投稿日:2006年01月26日(木) 09:19

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)