1月25日の日曜日に、東京・一ツ橋にある日本教育会館で行なわれた「こどもシンポジュウム」という、子ども英語教育のカリスマ的実践指導者4氏(阿部フォード恵子、仲田利津子、中本幹子、松香洋子)、コーディネーター小川隆夫氏によるパネルディスカッションに参加してきました。
すでに新聞報道などで、文部科学省が昨年3月に小学校学習指導要領の改訂を告示し、小学校5、6年生に週1コマ「外国語活動」を実施することは知っていました。正式には、2011年4月からの実施(ただし教科とはしない)となりますが、今年の4月から移行措置として、国は前倒し実施するよう要請していることから、おそらく80%の小学校で、試行錯誤しながらの英語教育がおこなわれることになるようです。
そんな現状からか、2万1千校といわれる全国の小学校へ案内状が送られたそうで、会場は英語の責任者を中心に300名もの人々の熱気で充満していました。主催者の話によると、参加希望者はたちまち定員の300名を越え、しかたなく、モニター視聴ができる別会場を用意し、それも1000名で締切るほどだったそうです。
今年度の予算は、4億1千万円で、そのほとんどは、教科書にあたる2冊の「英語ノート」の制作費(1-150万冊、2-100万冊発行)にあてられ、5、6年生用ともにレッスン1〜9で構成、それぞれにCDが添付されるようです。内容は実に盛りだくさんで、これを1年間わずか35時間の授業時間で教えるのは、とてもこれまでの常識では考えられないとパネラーたちは頭をかかえていました。それでも、さすがカリスマ指導者たちは、それぞれにユニークな授業の進め方を、とてもわかりやすい言葉で語っていたのは印象的でした。
いずれにせよ、韓国から遅れること12年、わが国でもようやく小学校に英語が必修化されることに感銘するとともに、早く軌道にのせ、中学、高校、大学の英語教育との一貫性を明確にし、世界の人たちと互角にコミュニケーションのはかれる英語力が身につくことを期待したいと思います。