日本人の平均寿命は、女性は世界1位の85.81歳、男性は世界2位の79.00歳と発表(2006年7月)されています。
1950年代では、世界の主要先進国といわれる日本を含む10か国(カナダ、米国、フランス、イタリア、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、英国、アイスランド)の中で、男女とも最低だった日本が、1974年からずっとベスト3に入り、1985年からはトップレベルになり、女性の世界1位は22年連続だそうで、そのめざましい伸びは世界でも注目のまととなっています。医学の進歩の影響は、先進国のどの国でも享受しているはずなので、その躍進の2大要因は、国民の皆保険制度と日本の食生活と考えられています。
先日、図書館で日本国憲法(1946年11月3日公布)に関する本を読んでいましたら、この平均寿命が、太平洋戦争が終了した1945年には、男性23.9歳、女性37.5歳だったという記述を見てびっくりしました。男性の多くは戦争にかりだされて戦死し、内地でも空襲で焼かれ、病気になっても薬がないために助かる命も助からない、栄養不足の母親をもった幼児たちも栄養失調で死ぬというように、戦争の悲惨さは数字の上でも明白であり、平和のありがたさをひしひしと感じる思いです。
ところで、この平均寿命というのは、生まれたばかりの0歳の赤ちゃんの平均余命というのが正しいのだそうです。現在65歳の私の平均余命は18.21歳と表にありますので、平均寿命は83.21歳ということになります。ちなみに、現在30歳の人の平均余命は男性49.49歳、女性56.18歳ですので、男性は79.49歳、女性86.18歳が、いま30歳の人の平均寿命ということになります。さらに、今の0歳児の赤ちゃんが90歳まで生きる確率は、男性21%、女性44%という試算も発表されていますので、100歳をこえるお年寄りがめずらしくない時代が目の前にきているといってよいでしょう。
参考に1880年(明治13年)の平均寿命は、男性36歳、女性38歳だったそうです。いつの時代も、女性は強くたくましいですね。