「シャックリって、どうして出るの ?」 おもしろ科学質問箱 13
おなかと胸の間に、横隔膜(おうかくまく)という大きな筋肉の膜があります。この膜は呼吸をするときに、上がったり下がったりして、胸が広がったり縮んだりするのを助ける働きをしています。この筋肉の膜は、いつもは規則正しく動いていますが、このリズムが狂ってしまうと、間をおいてピクリピクリとけいれんをします。これがシャックリです。
人間の身体は、たくさんの反射行動をするようにできています。反射行動は、無意識のうちに、ひとりでに作用するもので、たとえば食物が呼吸の通路にはいったりすると、咳をしたり、むせたりして、食物を追いだそうとするなどの反射作用です。
シャックリもその一つで、熱い食べものを急に飲みこんだり、胃や腸の具合が悪くてガスがたまって横隔膜を圧迫したりするときなどによくおこります。でも、どうしてけいれんが起こるのかは、まだよくわかっていません。そのため、どうすればしゃっくりが止まるのかの決定的な方法は見つかっていません。多くの場合は、自然に止まるものです。水を飲んで胃を刺激したり、背中をたたいたり、少しずつ唾をのみこんだり、びっくりさせたりすると止まることもあります。