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子どもに責任を押しつけないで

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 65

「うちの子は気が弱いのか、人前でちゃんとお話ができません。園でも引っこみ思案のため、友だちが少ないみたいで困ったものです」

こんなぐちを耳にすることがあります。でも多くの場合 「困ったものだ」 と、子どもに責任を押しつけるのはまちがっているように思います。子どもを無口にする、恥ずかしがりやにする、引っこみ思案にする、消極的にする。これは、たいていの場合、むしろ、親に、あるいは家庭のあり様にこそ 「困った」 問題を含んでいることが少なくないからです。

端的にいえば、親が引っこみ思案であれば、子どもも引っこみ思案になります。親と子どもの会話や家庭内での家族の会話が少なければ、子どもも無口になります。子どもは本来、はしゃいだり、おしゃべりしたりするのが好きなのに、それに答えてくれる家庭環境がなければ、子どもはその本来持っているものを、自分でしぼませてしまっているに違いありません。

幼稚園や保育園で傍若無人にふるまう子がいます。これは、家庭であまりにもわがままを許されているか、全く逆に、いつも抑えつけられているかのどちらかのようです。子どもには、自分の親がいい親なのか悪い親なのかわかりません。とにかく親のまねをする、親のいうとおりにする。このことに秘められている恐さを、よく知っておかなくてはなりません。

投稿日:2008年01月08日(火) 09:41

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)