児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ Top >  心の子育て論 >  「思いやりの心」 を自然に育てる

「思いやりの心」 を自然に育てる

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 41

親と子の会話をとおして、子どもに、他人への思いやりの心を育てる方法があります。親が思いやりの心の大切さを口で説くのではありません。親子の会話をとおして、子どもをいつのまにか聞き上手にして、他人の考えをやさしく受け入れる心を育てていくのです。

概して、子どもは自己中心的ですから、人と話をするときも自分の言いたいことだけ言うと、あとは相手の話を聞こうとはしません。そのうえ、多くの場合、自分の言ったことに少しでも反対されようものなら、怒ったりさえします。

そこで、子どもがなにか訴えてきたときなど、まず、母親が聞き上手になって、しっかり聞いてやり、頃合いをみはからって 「じゃ、こんどは、お母さんの話も聞いてね」 「お母さんも、きょうこんなことがあったのよ」 「お母さんは、こう思うけど、どうかしら」 などと語りかけながら、自然に子どもを聞き役にまわらせ、相手の考えや言い分にも耳をかたむけるように誘いかけたらいかがでしょう。

子どもは、人と話をするときは、自分がしゃべるだけではいけない、相手の話を聞くことも大切なのだ、ということを体験的に覚えていき、それは、人の考えをやさしく受け入れることにも、人の気持をあたたかく思いやることにもつながっていきます。

この習慣が身について、小学校の中学年にもなると、グループからはずれて1人でだまっているような子には、自分から近づいて行って 「どうしたの」 と声をかけてやるような心づかいさえ生れてくるものです。
どんな時にも、子どもが真剣に話しかけてきたときには、母親も誠実に相手をつとめてやることを、忘れてはなりません。

投稿日:2007年07月10日(火) 09:06

 <  前の記事 明治・大正期の大文豪 森鴎外  |  トップページ  |  次の記事 幕末の開国論者・佐久間象山  > 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mt.izumishobo.co.jp/mt-tb.cgi/936

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

         

2014年08月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

月別アーカイブ

 

Mobile

児童英語・図書出版社 社長のこだわりプログmobile ver. http://mt.izumishobo.co.jp/plugins/Mobile/mtm.cgi?b=6

プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)