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ゴシックって野蛮人、テディベア他

今週末から、その週にであった印象に残った事柄をつづってみることにします。それでは今週のヘェー!3連発

● ゴシックって野蛮人のこと?
12〜13世紀ごろ、フランスを中心にヨーロッパ全体におこった美術様式を「ゴシック」といいますが、ゴシックという意味が、フランス民族のことをローマ人の立場でゴート人(野蛮人)と称したところからきている蔑称だそうです。ゴート人が2、3世紀に西ローマ帝国を滅ぼしたことによる怨念があるのでしょうか、ちなみに、パリにあるノートルダム寺院がゴシック建築の代表です。ノートルダムと聞くと、「ノートルダムのせむし男」などをイメージするせいか、なにかおどろおどろしい感じがしますが、「我らの貴婦人」聖母マリアのことだそうで、これも意外でした。

● 「けりをつける」
ものごとの結末をつけることに使う「けりをつける」は、俳句や和歌の末尾に「〜けり」で結ぶことが多かったことから来ているそうです。たしかに、百人一首だけでも、「〜秋は来にけり」「〜錦なりけり」「〜涙なりけり」など、「〜ける」「〜けれ」を含めると14首もあります。歌から生まれた言葉といえば「あげくの果て」というのもそうです。連歌の最後の七七の句のことを揚句といい、その揚句から、終わってからの結果、という意味になったようです。

● 「テディベア」はアメリカ大統領の愛称
1902年の秋、第26代アメリカ大統領のテオドア・ルーズベルトは熊狩にでかけましたが、獲物をしとめられません。同行していたハンターが瀕死の小熊を追いつめ、とどめの一発を大統領に頼みました。ところが大統領は、「瀕死の熊を撃つのはスポーツマン精神にそむく」として助けたそうです。これを同行していたワシントンポスト記者が美談として新聞に掲載しました。このエピソードにヒントをえて、ニューヨークのおもちゃメーカーが、熊のぬいぐるみに、ルーズベルト大統領の愛称である「テディ」と名づけて1903年に発売したのがはじまりだそうです。したがって、テディベアには特定の決まりがあるわけでなく、熊のぬいぐるみの総称ということになります。なお、世界恐慌と第2次世界大戦時の32代大統領フランクリン・ルーズベルトは彼のいとこです。

投稿日:2007年03月09日(金) 09:30

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)