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弱気な子にしないために

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」29

● 過剰な期待や干渉をしない

いまの小学生たちには、きまって1クラスに5人や6人の弱気な子がいるといわれます。それも、かなり勉強はよくできるのに、健康面でもなにも異常はないのに、いつまでも弱気な子がいるといいます。そして、その原因を少しさぐっていくと、教育ママの存在にぶつかることが少なくないようです。つまり、母親の、わが子への過剰な干渉や期待が、いつのまにか、子どもを弱気にしてしまっているというのです。
子どもの成績はけっして悪くはない。しかし母親からは、つねに、もっとよい成績を要求され、「○○ちゃんを見なさい、あんなによくできるじゃないの。あなた、はずかしくないの」 などと叱責される。また、日常生活のなかで、つねに 「こうするのよ」 「こうしなきゃダメよ」 「そんなことじゃダメじゃないの」 などと、言われつづける。問題はここにありそうです。
子どもは、母親の期待に応えることができないでいるうちに、いつも、 不満足感や不安感がつきまとうようになり、それが、劣等感にもなって弱気をひきおこすのです。
したがって、弱気になった子どもへは、過剰な親の期待感を捨てて、子どもを解放してあげ、のびのびした心をとりもどさせることです。これは、けっして進学戦争からの脱落や落伍ではありません。ゆとりの回復です。
とにかく、なんとなく劣等感を抱いたまま、また、自己不信のまま成長していったら、こんなみじめなことはありません。心の安定こそが、ほんとうの力を生みだしていくのですから。

投稿日:2007年03月20日(火) 09:19

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)