児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ Top >  今週のへぇー !? >  「フラガール」 はお薦め

「フラガール」 はお薦め

今週も、印象に残ったことをつづってみます。
先日、私の亡き妻の姉にさそわれて、「フラガール」という日本映画を観てきました。彼女たちのいとこが、蒼井優演じるフラガールのモデルだというのと、20年ほど前、子どもたちがまだ小学低学年の頃親子4人で楽しんだ「常磐ハワイアンセンター」(現・スパリゾートハワイアンズ) 開業にまつわる話だというのが、出かけてみようと思ったキッカケでした。あまり期待をしていませんでしたが、見終わった後の率直な感想は、「実に良くできた感銘深い作品」というものでした。
昭和40年前後の常磐炭鉱は、石炭から石油へという時代の波に縮小を余儀なくされ、炭鉱で働く多くの人たちが首切られるなど、危機状況にありました。そんな中、北国の炭鉱町を常夏の楽園に変えようと立ちあがる人がいました。町の少女に腰みのをつけフラダンスをはじめさせようとします。でも、保守的な町の人たちにはとても理解されません。苦労に苦労を重ね、奮闘しながらようやく開業につなげ、成功させるという実話に基づいたストーリーですが、ともすると陳腐になりがちなテーマを、感動的な作品に仕上げた李相日監督や役者たちのがんばりに、拍手をおくりたい気持ちになりました。
日本映画は長い間外国映画に圧倒され続けてきました。それが、昨年度は興行成績が初めて1000億円を越え、総収入の53.2%を占めて外国映画をうわまわったということはマスコミ報道で知っていました。そして、ネットで調べてみてはじめてわかったことですが、そんな躍進する日本映画のなかでも、この「フラガール」が、日本アカデミー賞最優秀作品賞や、キネマ旬報ベスト1に輝いたのをはじめ、報知映画賞・最優秀邦画作品賞・最優秀助演女優賞(蒼井優)など、たくさんの賞に輝いた作品であることに正直ビックリしました。

投稿日:2007年03月30日(金) 09:14

 <  前の記事 ワールド図書館(8) 「北ヨーロッパ」 巻末解説  |  トップページ  |  次の記事 ワールド図書館(9) 「ギリシア」 巻末解説  > 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mt.izumishobo.co.jp/mt-tb.cgi/420

         

2014年08月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

月別アーカイブ

 

Mobile

児童英語・図書出版社 社長のこだわりプログmobile ver. http://mt.izumishobo.co.jp/plugins/Mobile/mtm.cgi?b=6

プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)