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秘密主義の子にしないために

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 21

● 事実をきちんと話す習慣を身につけさせる

子どもは、学校でも、外でも、家のなかでも、親の目のとどかないところで、いろいろな失敗をくりかえしています。いたずらをして痛いめにあったり、人に叱られたりしています。そして、心のなかには、おもしろかったけど失敗したこと、痛かったこと、叱られたことを、だれかに話してしまいたい気持をもっています。
しかし、子どもが、そんなことを話しはじめたとき、失敗したり、痛いめにあったり、叱られたりした結果だけを問題にして 「どうして、そんなバカなことをしたの」 「どうして人に叱られるようなことをするの」 と、きびしく、とがめたりしていませんか。
子どもが、どんな楽しみをいだいてそれをしたのか、そして、なぜ失敗したり叱られたりしたのか、などには耳をかたむけずに結果だけを、いましめていないでしょうか。そうしていると子どもは、いつのまにか、話せばどうせ叱られるばかりだから、親にはだまっていよう、だまっていたほうがとくだ、と思うようになってしまいます。また、自分につごうのよい、ほめられそうなことだけを話すようになってしまいます。さらには、叱られないように、ほめられるように、ウソをつくようになってしまいます。
幼児期のあいだは、まだ問題が小さく、それほど心配することではないかもしれません。でも、その習慣をつみかさねていくうちに、ウソをつくばかりか、秘密主義の中・高校生になってしまいます。「ほんとうのことを、なにも話してくれない」 子どもにしないために、ふだんから子どもの話にしっかり耳をかたむけるよう心がけたいものです。

投稿日:2007年02月13日(火) 10:00

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)