● ヘビをつかまえてきて喧嘩、寺子屋ではいたずらばかり 少年時代の退助には、後藤象二郎という幼なじみの友だちがいました。象二郎も、のちに、明治維新のために活躍した人です。退助と象二郎は、たいへん仲がよいのに、どういうわけか、いつも、けんかをしました。けんかになると、退助は、象二郎...
● 誰からでも学べる、まわりの人はみな先生 孔子は、小さいときに父を亡くしましたが、その父は、戦争で手がらをたてて貴族となった、勇かんな武士でした。 しかし、孔子は、父のあとをついで武士になる気持ちは全くなく、少年のころから、自分は学問の道へ進むことを心にきめていました。13歳の...
● 自分に厳しい努力を重ね、ひとつひとつを成就 幼いときから、なによりも本が好きだった白石は、3歳のときには、もう字をおぼえ、6歳になると、むずかしい詩を暗記して、みんなをおどろかせました。 武士だった父のいいつけで、9歳のときから、文字の手習いを始めました。人から教わるのではあ...
● ウソを見破る母の冷徹なまなざしに…… ガンジーが7歳のころのことです。ある日、はじめてイギリス人を見たガンジーは、インド西部の小さな国の総理大臣をしていた父にたずねました。「あの人たちは、インドへ来てなにをしているの?」 父は、はじめはインドと貿易をしようと思ってやってきたイ...
● 夜ひとりで山奥へ入り、木や岩を敵にして竹刀をふった 義経は、小さいころの名を牛若といいました。牛若が生まれたつぎの年に、父は、平氏との戦い (平治の乱) にやぶれて、殺されてしまいました。そして、牛若は、母と、今若、乙若のふたりの兄といっしょに、平氏の大将平清盛のもとにとらわ...
● 貧しい家へお見舞いに ナイチンゲールは、おとぎの国のお城のような家に生まれ、たくさんのめし使いにかこまれて、不自由なことは、なにひとつないのに、みんなと楽しくすごすよりも、まずしい家をたずねるのがすきでした。心のやさしいナイチンゲールのお母さんは、いつも、まずしい家へ、おくり...
● 大けがにも仲間のあざけりにも負けず、学問にはげみ続ける 小さいころの隆盛は、近所の仲間たちから、いつも 「貧乏人の子のくせに……」 と、わらわれました。父は、さむらいでも身分が低く、それに7人の子どもたちがいて、家がたいへんまずしかったからです。 でも、どんなにまずしくてもさ...
● めずらしい虫の声を聞くと、何日も探し続けた虫きちがい ファーブルは、家がたいへん貧しかったため、幼児のとき、両親と別れて祖父のもとへあずけられました。祖父の家は、村はずれの山の中です。友だちひとりいません。 でも、ファーブルは、すこしも、さみしくはありませんでした。森や牧場に...
● 家の貧しさにも両親を失った悲しみにも負けず、勉強をかさね続ける 柴を背負い、歩きながら本を読んでいる少年──二宮金次郎といえば、むかし、多くの小学校に建てられていた銅像が思いだされます。あの銅像は、戦時下において国家主義に利用されたということで、日本の敗戦後、すべて取りはらわ...
● 4歳でピアノをひき5歳で曲を作って父をおどろかす 宮廷楽団でバイオリンをひき、作曲にもすぐれていた音楽家の子として生まれたモーツァルトは、3歳のころから、小さな手でピアノをたたくようになりました。 ある日のこと。5歳うえの姉が父からピアノをおそわっているのを、そばで見ていたモ...
● 母と草摘みに行くうちに植物採集が好きになり、本草学者の道へ 高松藩につかえる足軽の子として生まれた源内には、ほんとうは10人の兄弟がいました。ところが、家が貧しかったため、病気や栄養不良で、そのうちの8人が亡くなり、大きく成長したのは源内と妹のふたりだけでした。 源内は、5、...
● ほしくてたまらない鳥類の本を手にいれるために2か月も働く 父が仕事に失敗して、シートンは5歳のとき、家族といっしょにイギリスから大西洋をこえて、カナダへやってきました。そして、森で、開拓者の生活をはじめました。でも、森をきりひらく仕事は、父と母にはきびしすぎて、わずか4年で、...
● 世の中の争いに疑問をいだき、ひとり海と向き合って考えた 幼いころの日蓮は、農業のかたわら漁師をしていた父から、いろいろなことを教わりながら成長しました。とくに、仏教の話をたくさん聞いて育ちました。そして、12歳のころになると、2つの大きな疑問をいだくようになっていました。 「...
● 姉からお話をしてもらううち、一人で本を楽しむようになる キュリー夫人 (27歳でピエール・キュリーと結婚) は、子どものころの名をマーニャといいました。 理科の教師を父に、5人きょうだいの末っ子として生まれたマーニャは、小さいときから、兄や姉たちのあたたかい愛情につつまれて成...
● からだは小さくても、すばしっこい知恵者 顔はやせて、目ばかりぎょろぎょろしていた少年時代の秀吉は、みんなから、小ざる、小ざると呼ばれました。[小ざる] は農民の子でしたが、いくさごっこは好きでした。体は小さくともすばしこく、いくさごっこで負けたことはありませんでした。 [小ざ...
● いじめられると、すぐに涙を流した泣きむし弱むしの少年 ニュートンは、孤独でした。ニュートンがうまれる前に父が亡くなり、まもなく母も、2歳のニュートンを置いて再婚してしまったのです。祖母に育てられたニュートンは、いつも家にばかりいる、ひよわな子どもでした。6歳で村の小学校へあが...
昨日より、いずみ書房事務所入り口前の階段踊り場は、たくさんの花に囲まれて久しぶりに華やいでいます。 30年間にわたって、いずみ書房の発展を支え、病にたおれてしまった亡き妻国子3回忌のために、たくさんの人たちから贈られた色とりどりの花々の甘い香りにむせかえるほど。 豪華なカトレアか...
● 神様のばちがあたるか試してみる 諭吉が12、3歳のころのことです。ある日、近くのお稲荷さんに行った諭吉は、こっそり御神体の入った箱をあけました。その箱に入っていたのはただの木の札でした。諭吉は札を取り出して、かわりに道ばたから拾ってきた石を入れました。やがていく日かして、この...
● イチジクを全部食べたいたずらっ子 貴族の家で、13人きょうだいの2番目の子として生まれたナポレオンは、いたずらっこのうえに、たいへんがんこな少年でしたが、あるとき、家の畑のイチジクの木にのぼって、おいしそうな実を、ひとつのこらず食べてしまいました。そして、これが見つかって、き...
● 刀のつばを箱ごともらい、家来に分けてあげる 紀州 (和歌山) 藩の第2代目の藩主徳川光貞の4男として生まれた吉宗は、生まれつき、性格が、おおらかでした。 ある日のこと、父が、刀のつばのたくさん入った箱を取りだしてきて、子どもたちに、つばを与えるから、どれでもすきなものを取るよ...