1985年に刊行した「レディバード図書館」のタイトル、および、監修者ウィングフィールド夫妻のそれぞれのジャンルに対するコメントを掲げてみよう。
● 生活絵本 3点
(1)ぼくと わたしの いちにち
(2)こいぬと こねこ
(3)のりもの えほん
(コメント) 幼児の日常生活の中で、特に身近なものをテーマにした絵本たち。ひとつひとつの絵がシンプルで、やさしく語りかけるように、また話したくなるように工夫をこらしています。幼児に与える絵本で大切なことは、何といっても絵の輪郭がはっきりしていることです。
● 知識の絵本 6点
(4)かずの えほん
(5)いろの えほん
(6)じかんの えほん
(7)かたちの えほん
(8)おおきさくらべ
(9)ABCの えほん
(コメント) 子どもの学習に適した時期というのは、年齢ではなく子どもが関心を持ち新鮮に感じたそのときです。親がほんの少し、関心を促すだけで、子どもは興味を示し、ぐんぐん覚えていきます。その興味をいだかせ、疑問に応える手助けとなるのが、以上の6冊です。それぞれが、子どもの読書というより、知りたがりの心を理解にむすびつけるための工夫をしています。
● 文字遊びの絵本 6点
(10)どうぶつえんの えほん
(11)こいぬの もじえほん
(12)こねこの もじえほん
(13)ろばの もじえほん
(14)こひつじの もじえほん
(15)こがもの もじえほん
(コメント) 物語絵本、観察絵本などストーリー性のある読書に導くための、子どもが最初に出会う絵本です。子どもが初めて手にする絵本は、その後に出会うさまざまな本の中で最も大事な意味を持っています。なぜなら、その本が幼児に喜びを与え、満足させるものであったら、読書への興味の基盤が築かれることになるからです。