今回から「レディバード図書館」シリーズのそれぞれの絵本には、どのようなねらいがあり、どう利用してほしいか、監修者ウィングフィールド夫妻のコメントを紹介してみよう。
(1) ぼくと わたしの いちにち
幼児のうちから、規則ただしい生活をすることは大切なこと。早寝早起き、朝起きたら 「おはようこぎいます」、寝る前の「おやすみなさい」、人にあったら「こんにちは」といったあいさつ、朝晩の歯みがき、洗顔などの習慣はきちんと身につけさせたいものです。食事を行儀よくする、公園ですべり台やブランコに乗るときは順番を守る。危険ないたずらはしない、きまりを守るといった社会的なルールを出来るだけ早い機会に教える必要があります。家の中でも外でも思う存分遊ばせることは良いことですが、あとかたづけはきちんとさせましょう。
ただし、こうしたしつけも、頭ごなしにしかりつけては子どもの心を萎縮させてしまうことになりかねません。お母さんはイライラせずに、忍耐強く子どもと接することが大事です。この絵本は、幼児の1日をくわしく追いながら、いろいろな子どもが登場します。身近な場面がたくさんありますから、子どもたちはお話したいことがいっぱいあるはずです。さまざまな会話をまじえながら、良い習慣、良い行為を自然に身につけていくようにしてください。
(2) こいぬと こねこ
犬とねこは、人間と最もかかわりのある生きものです。こいぬやこねこは、かわいいもので、おもちゃにじゃれついたり、ボールと遊んだり、毛糸をからませたり、いたずらしたり、好奇心豊かなその愛くるしい姿に、子どもは絵本の世界にとけこみ、共に遊びます。どのページからでもかまいません。文字通り楽しい絵本の絵を見ながら、お話をたくさんさせてください。
(3) のりもの えほん
たいていの子どもは、乗りものが大好きです。パトカー、救急車、電車、汽車、自動車、船、飛行機などさまざまな乗りものがありますが、色、形、スピード、どれをとっても、子どもたちの心をとりこにします。機会をみつけて、出来るだけ実物をみせてあげるようにしてください。