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言葉の数を増やす本 1

前回に続き「レディバード図書館」シリーズのおもな絵本には、どのようなねらいがあり、どう利用してほしいか、監修者ウィングフィールド夫妻のコメントを紹介してみよう。 (16) どうぶつの おはなしをしよう これまでの巻は、どちらかというと、ある物の部分的なものが中心でした。この本の最初のページをみてもらえばおわかりのように、絵全体から部分の意味を知り、発展的内容を考えさせます。

どうぶつのおはなし1 たとえば、この絵の中には、大きな動物に小さな動物、泳げる鳥に泳げない鳥、親もいれば子もいます。親鳥が、巣の上であたりをうかがい、その下に巣があって、赤ちゃん鳥がお母さん鳥の気配を察して、口をあけて待っていることなどを指摘しながらお話をすることができます。このように、全体から部分をとらえる能力は、子どもの理解力を深め、言葉をますます豊富にさせる原動力になります。

どうぶつのおはなし2 このページにつづいて、「仲間を集めよう」とか、「黒いのはどれ?」 とか、形や色の視覚的相違を指摘すること、物ごとの関連を知ることは、後に読むことを学ぶときに、大きな助けになることでしょう。

どうぶつのおはなし3 この巻に限らず、以下の4巻にも「お話しよう」という場面が登場します。ごく幼い子どもには、各々の絵を指さしながら、ストーリーをお話してあげてください。やがて、時期がくれば、子どもは自分から物語を話したくなるに違いありません。その他、「長い犬」 のお話では、中、外、あいだ、うしろ、前といった位置関係を楽しく説明することができますし、単純な数や、1組の動物、1組の鳥といったような「組」の概念を知らせます。これは、将来の算数学習の基本的な部分です。

どうぶつのおはなし4 また、32ページの動物の好きな食べもののところで、亀は一般に雑食で何でも食べますが、幼時は肉食の傾向が強く、成長するにつれ草食の傾向が強くなります。間違いやすいところですので気をつけて教えてください。

投稿日:2005年12月22日(木) 09:36

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)