前回に続き「レディバード図書館」シリーズのおもな絵本には、どのようなねらいがあり、どう利用してほしいか、監修者ウィングフィールド夫妻のコメントを紹介してみよう。
(10)「どうぶつえんのえほん」は、子どもたちに人気のある動物を紹介し、(11)〜(15)「もじえほん」の5冊(見開き120種掲載)は、それぞれ子どもたちに親しみ深い身近な物が、つぎつぎに登場します。両親と自由に話し合い、子どもの言葉をたくさん増やしてあげてください。
1枚の絵をちょっと見ただけで、すぐ次の絵をめくってしまうだけでは、まだまだ絵本はその価値を発揮していません。そんな場合、お母さんが話しかけ、ヒントを与え、広い世界に導きだすのが絵本指導のコツといってよいでしょう。
「これはなーに」と、質問しながら、絵の中の人物、動物、物など、部分的な単語を言葉として導いてください。もし、わからないものがあったら、その名を教えてやります。幼児は、喜んで言葉のくりかえしを楽しむことでしょう。
次に、物の名前がけっこう言えるようになったら、1つの絵の中から、できるだけたくさんの言葉をいえるようにします。お母さんと交互に1つずつ物の名をいうのもよいでしょう。こうした言葉遊びをしているうちに、子どもは、物のこまかいところまで観察する能力がついてきます。
そして、「これは、どうするもの?」「何に使うの?」「何をしているところ?」「何色?」「いくつある?」と、絵の内容を質問し、話しあうことです。また子どもが、関心をもつようでしたら、文字を教えてあげましょう。しかし、決して無理に教えようとしてはいけません。