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人口増と環境破壊

子どもワールド図書館」の初版が刊行されたのは1980年のことでした。当時、世界の人口は、およそ45億人といわれていました。それから25年後2005年現在の人口は、65億人といいます。何と20億人も増えています。日本やヨーロッパ諸国はほとんど増えていないのにくらべ、未開発国といわれる国ぐにでめだちます。
たとえば、アフリカ大陸の人口は4億人だったのが9億人と倍以上に、インドは6億8000万人だったのが、11億人を超えました。日本の人口と大差のなかったインドネシアは2億2300万人、ブラジルは1億8600万人に増加しています。

人口が増えることにより、森林の伐採や農地に適さないところを農地にしたりするなどにより、土地は荒れ、砂漠化が急速に進んできました。さらに、自動車や発電所の増加などにより、地球上の二酸化炭素が急激に増加しているのです。大気中にふくまれている二酸化炭素は、熱をにがしにくくする性質をもっています。このまま二酸化炭素が増えつづけると、今世紀末には、平均気温は最大で6.4度、海面水位が59cm上昇すると、ごく最近のニュースは伝えています。

ここ数年、BRICs(ブリックス)という新興経済国群が話題になっています。BRICというのはブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字で、急速に経済力を伸ばしている国ぐにです。日本に近い中国の人口は、25年前は10億人、現在は13億人といわれます。この国の経済発展は世界でも有数なため、人々の生活水準も年々たかまってきました。これまで自転車に乗っていた人たちが自動車に乗る時代になってきたのです。無公害だった自転車から排気ガスと二酸化炭素を猛烈にはきだす自動車をみんなが乗りまわすようになったら、どのような状態になるかは容易に想像がつきます。

これからは、人口問題、環境問題をはじめ、地球規模でさまざまな問題に対応せざるをえない時代に急速に突入したといえるでしょう。

投稿日:2007年02月23日(金) 10:12

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)