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アメリカの栄光と挫折

子どもワールド図書館」の初版が刊行されてから、25年以上が経過しましたが、この間の最大の変貌は、「東西ドイツの統一」「ソビエト連邦(ソ連)崩壊」「東ヨーロッパ諸国の独立と民主化」でしょう。以上の3つの出来事は、すでに見てきたように密接にむすびついていました。そして、1991年のソ連の崩壊により、米ソ2大国による冷戦が終わり、アメリカは世界でただひとつの超大国になりました。
その結果、アメリカは「世界の警察」を自認するようになり、米軍を中心とした多国籍軍がイラクに大規模な航空攻撃を加えて始まった湾岸戦争など、各国の紛争や戦争に積極的に派兵しています。特に中東地区の紛争では、明らかにイスラエルに味方する戦術により、イスラム諸国から大きな反発をかってきました。
2001年9月11日、イスラム過激派による同時多発テロ事件がおきました。ハイジャックされた4機のジェット機が、ニューヨークのシンボルともいえる世界貿易センタービル(ツインタワー)やペンタゴン(アメリカ国防総省)などに意図的に激突し、約3000人もの犠牲者をだし、世界じゅうを震撼させました。
過去の戦争において、アメリカ本土に攻撃を受けたことのない政府のショックは大きく、報復のためにアフガニスタンに侵攻したり、「テロ支援国家」としてイラク、イラン、北朝鮮を名指しで非難しました。
2003年には大量破壊兵器を保有しているとして、アメリカ主導によるイラク戦争をしかけました。この戦争は、国連決議に反する強引な行為であったため、世界中で反米感情の高まりを引き起こしました。戦争は短期間で勝利宣言を出したものの、イラク国内は内戦状態・無政府状態にあり、アメリカ兵の死者が2006年10月までに2500人を超えたといわれて、アメリカ国内で政府非難の声が急速にあがりはじめています。

投稿日:2007年02月22日(木) 09:11

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)