近所に住む義姉から、「三鷹市が、こんど絵本館を作るっていうのを知ってるでしょ。いま、メンバーを募集しているから、応募してみない? 仕事ばかりでなく、少しは社会のために貢献することも必要よ」と、電話がかかってきた。義姉は、最近、三鷹市の介護委員会とかいう委員のひとりに採用され、先日、第1回目の会合に出席してきたのだという。両親と私の亡き妻の介護にここ10年以上もかかりきりになってきただけでなく、医学書の校正の仕事も20年以上つづけているから、医学や介護に関しては専門家の域に達している。おそらく、委員会でも、内容のある発言をしてきたのだろう。
「そういえば、広報で見たような気がする。清原慶子市長が、ご自身の体験から、人間形成の上で幼児期に絵本にふれあうことの大切さを、地元の絵本作家と対談しているのを読んで共感したこともある。三鷹市が、ブックスタートという制度をいち早く取り入れて、乳幼児を持つ母親全員に、何冊かの絵本をプレゼントしていることも聞いている。私も、絵本に関しては、専門家の部類かもしれない。いろいろ、提案できることもあるかもしれないから、応募してみるか」と答えた。
メンバーの募集要項を見ると、「市民と市が絵本館のビジョンを共有するために行います。絵本の作り手、子どもへの伝え手など、さまざまな立場の専門家をゲストスピーカーとして招く場合は、検討会議メンバー以外にも公開し、検討会議の内容は、随時ホームページ他でお知らせするなど、多くの方の声を聞きながら、約6ヶ月開催」という。
私は、公募の条件となる原稿「子どもと絵本のかかわりについて思うこと」を800字以内にまとめて、経歴書を添えて申し込みを済ませた。抽選で決まるようなので、まあ選ばれたらしっかり、生まれてはじめてのボランティア活動をしてみようかと思う。