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「打ち合わせ」 「さしがね」 「皮切り」

おもしろ「言葉」のおこり 9

● 打ち合わせ

何かをするとき、前もって相談することをいいます。でも語源は、雅楽からきた言葉のようです。雅楽では、演奏の前に、吹奏楽器と打楽器の息をあわせるために、打ち合わせをします。つまり、音あわせですが、これがいつのまにか、一般の前相談にも使われるようになりました。

● さしがね

背後で人を指図して動かすことを、陰で人をあやつることに用いられます。これは、あやつり人形の、腕や手を動かすために、腕に仕掛けた長い棒を「さしがね」ということから起こったようです。歌舞伎の小道具のひとつに黒塗りの細い竹の先に針金をゆわえ、これに作り物の蝶などをつけて、黒衣(くろぎぬ)の後見が動かすものがあり、やはりこれも「さしがね」ということから起こったという説もあります。

● 皮切り

この言葉の本来の意味は、「最初にすえる灸(きゅう)」のことです。つまり、灸をすえるとき、最初のひとすえは、熱くて痛くて身の皮を切られるようだ──ということから、「皮きり」といわれるようになり、それが物事のしはじめ、手はじめに、使われるようになりました。

投稿日:2009年03月26日(木) 09:03

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)