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「どじをふむ」 「くだらない」

おもしろ「言葉」のおこり 3

● どじをふむ

しくじったり、へたなことをしたり、まのぬけた失敗をしたりしたときに使う言葉ですが、相撲からきた言葉という説があります。むかしは、力士の足が土俵の外へ出ることを、土地を踏むといっていたことから、これが「どじをふむ」になったというものです。でも、江戸後期の本には「どぢ、鈍遅の字音か」と記されているため、鈍遅が鈍智に変化したのではないかという説、ヘマをする「とちる→とちり」からきているという説もあってはっきりしません。

● くだらない

価値がない、とるにたらない、ばかばかしい、といった意味に使われますが、語源は「関東の酒」からきたといわれています。むかしから酒といえば、灘とか伏見など関西が本場であり、江戸へも「下り酒」といって運ばれてきました。いっぽう関東の酒は東海道を通ることはなく、「下らぬ酒」といわれてきました。つまり、このことから「くだらない」が「価値がない」になったというのです。関西の人たちが自慢げにいう説ですが、「くだらない」という言葉は、「下り酒」「下りもの」といわれる以前から使われていたようで、朝鮮の古い国「百済(くだら)」からきているとか、仏教用語の「ダラ」からきているなど、これまた定説がありません。

投稿日:2008年11月07日(金) 09:09

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)