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「足をあらう」 「水いらず」 「さばをよむ」

おもしろ「言葉」のおこり 5

● 足をあらう

悪事から抜けだすこと、心機一転出なおすときに使いますが、インドの僧の行いから出た言葉だそうです。一日中はだしで托鉢をしてまわった僧が、寺へ帰って、よごれた足を洗い清めるのがその日の日課の終わりでした。そんな、宗教上の行為が、汚れを落として出直すという意味に変わっていったと考えられています。

● 水いらず

他人を交えず、内輪の親しい者ばかりで──という意味に使いますが、水はきれいなはずなのに、どうして、じゃまなものを意味するのでしょうか。これは油に対しての水のことで、「親しき者の中に疎(うと)き者の交わるを、油に水の入りたる如し」といわれてきたように、油を親しい者同士にたとえ、水はどんなに頑張っても混ざらない異物で、じゃまものというわけです。

● さばをよむ

数をいいかげんにごまかすことをいいますが、もともとは、魚市場で「ひとや、ふたや」などと早く数えて箱に入れ、あとで数えてみると必ず数が違っていたことから起こったといわれる言葉です。江戸時代には、魚市場や魚商人のことを、五十集(いさば)と呼んだことから、間違いの多い魚の数えかたを「いさば読み」(略してサバ読み)といったという説もあります。

投稿日:2008年12月05日(金) 09:25

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)