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「科学する心」 を育てる

とかく私を含め多くの親たちは、子どもたちの物事を深く知ろう、疑問を解決しようという心の動きを知ろうとしない傾向がある。おとなのそんな態度が幼い心を傷つけ、伸びようとする探究心の芽をつみとってしまいがちだ。

以前にもこんなことがあった。上の子が4歳になった誕生日のプレゼントに、電池でレールの上を動く小さな汽車を買ってあげた。8の字型になったレールの上にその汽車を走らせ、スイッチを入れたり切ったり、トンネルを出たり入ったり、レールの入れ替えなどをして小1時間も楽しそうに遊んでいた。ところが、だいぶ静かになったなと思っていたら、「汽車がこわれちゃった」と、急に泣きだしたのである。

見ると、汽車の屋根はちらばり、中のモーターが畳の上に落ちている。あやうく、「買ってあげたばかりなのに、もうこわして」 と出かかったが、そのわけを聞くと、汽車がどうやって動くのか調べたくなり、屋根をはずしていじくりまわしているうち、モーターがはずれて動かなくなったことがわかった。

そこで私は、落ちていたモーターが電池の力でまわり、車輪を回して汽車が走ること。モーターは磁石になっていること。ついでに、釘にエナメル線をまいて磁石をつくって説明してあげた。こうして、なんとか修理して動きだした汽車をみて子どもはニツコリ笑い、ほんとうにわかったのかどうか、弟に「この汽車はモーターの磁石で動いているんだぞ。すごいだろう」と解説しているのにはおかしくなった。同時に、結果だけみてしかりつけることはできるだけ避けるようと反省し、「科学する心」を素直に育ててやりたいと思ったものだ。

投稿日:2005年09月01日(木) 09:42

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)