昨日、一昨日と「セサミえいごワールド」の「リピートカード」300枚に関する記述をしてきたが、このカードの特長のひとつは「フォニックス」を取り上げたことである。フォニックスに関しては、最近の子ども向英語教材や、子ども英語教室には欠かせない存在になってきたが、意外にその本質を知っている人は多くないようだ。
フォニックス(音声法)とは、ことばのつづりと発音との関係を教える指導法で、イギリスやアメリカなど、英語を母国語とする国では、子どもたちに単語とつづりと発音の規則性を大変念入りに教える。このつづりと音のルールを教える「フォニックス」が、幼児から小学1、2年生の入門期における国語教育の中心になっているという。
たとえば、アルファベットの名称A、B、C、Dは「エィ、ビー、スィ、ディ」と発音するが、多くの単語は、appleの「ア」、book の「ブ」 clockの「ク」、dogの「ド」というように発音する。フォニックスのことを「アブクド」読みという人がいるが、そんな理由からだ。
AからZまで、アルファベット26文字のフォニックス読みを覚えただけで、英単語の6割近くまで読めるようになる。たとえば、yes, noの yes に初めてであったとしても、yは「イ」、eは「エ」、sは「ス」とフォニックス読みをするため、「イエス」と発音できるという具合である。英米の子どもたちが教わる「フォニックス」が10段階まであるとすると、アルファベット26文字のフォニックス読みが自在に出来て3段階程度、次の段階は、wa ea awというような、2文字の組み合わせ、age ail ack というような3文字の組み合わせを、約130種類学ぶことになる。これだけ学ぶと、8割程度の英単語に初めて出会っても、読んだりつづったり出来るようになるといわれている。
「セサミえいごワールド」の「リピートカード」では、アルファベット26文字以外に、約90種類の2文字から3文字のフォニックス・サウンドを収録した。「セサミえいごワールド」の姉妹編「ステップアップカード」250枚を加えると、英米の子どもたちが学ぶ130種類すべてが身につくようにした。
アルファベット26文字を学ばせただけで、「フォニックスのすべてが学べます」をキャッチフレーズにした教材や英語教室がたくさんあるが、この点をしっかりふまえ、どのレベルまでのフォニックスを取り入れているかをチェックして、教材や教室選びをしてほしいと思う。