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オペラ『ファウスト』 のグノー

今日10月18日は、ゲーテの『ファウスト』を基にしたオペラを作曲したことで有名なフランスのグノーが、1893年に亡くなった日です。

1818年シャルル・グノーは、有名な画家の父・ピアニストの母の間にパリで生まれました。5歳のときに父を失いましたが、母にピアノの手ほどきを受けて楽才を開花させ、音楽家となることを決意しました。1836年にパリ音楽院に入学してオペラ作曲家アレビらに師事して作曲法を学び、1839年にはカンタータ『フェルナン』でローマ大賞を受賞、ただちにローマへ留学して、ミサ曲などの宗教音楽を学びました。

3年近いローマ留学の後、ウィーン、ベルリン、ライプツィヒ等を経由して、1843年にパリに戻り、国外伝道会教会の合唱長兼オルガン奏者となりました。1851年にオペラ『サフォ』を発表したのを皮切りにオペラ作曲家としての歩みをはじめますが、なかなか評判を得るまでにはいたりませんでした。こうして1859年の 『ファウスト』 を発表すると注目されはじめ、10年後に手直しされた『ファウスト』がオペラ座で再演されるや大成功をおさめ、フランスオペラの代表作とされています。この作品は、ドイツの文豪 ゲーテ の戯曲『ファウスト』第1部に基づいた第5幕からなり、悪魔メフィストフェレスとの約束で青年の姿になった老博士ファウストがマルガレーテと恋に落ち、彼女の兄を殺してしまいます。精神異常をきたしたマルガレーテは、天に救いを求める……といった内容です。

1867年に発表したシェイクスピア原作のオペラ『ロミオとジュリエット』や、バッハの作曲した『平均律クラヴィーア曲集』第1曲『プレリュードとフーガ』の前奏曲のメロディをそっくり使用した『アベ・マリア』も有名で 『グノーのアベ・マリア』 と呼ばれ、定期的に上演・録音がなされています。さらに、管弦楽曲『あやつり人形の葬送行進曲』は、ヒッチコックのテレビシリーズのテーマ音楽に用いられて有名になり、いまもなお、たくさんの人たちに親しまれています。


「10月18日にあった主なできごと」

1866年 シーボルト死去…江戸後期に長崎のオランダ商館つき医師として来日したシーボルトが亡くなりました。シーボルトは、すぐれた西洋医学を広めたものの、1829年に帰国の際、禁じられたた日本地図などを持ち去ろうとしたことで、江戸幕府から国外追放を申し渡されました。(シーボルト事件)

1881年 日本初の政党…国会開設をを求めていた自由民権派は、板垣退助 を党首に選び、日本初の全国組織による政党「自由党」が誕生しました。

1931年 エジソン死去…映画、レコード、電信機、電話機、電球、蓄電池など、生涯におよそ1300もの発明をしたアメリカの発明家・事業家の エジソン が亡くなりました。

投稿日:2011年10月18日(火) 06:22

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)