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植物学の大功績者・ブラウン

今日12月21日は、すべての植物には細胞核が存在することや、「ブラウン運動」とよばれる貴重な発見をしたイギリスの植物学者のブラウンが、1773年に生まれた日です。

スコットランド東部のモントローズに、牧師の子として生まれたロバート・ブラウンは、エジンバラ大学で、医学と自然科学を学び、軍医となりました。

1801年からブラウンは、イギリスの博物学者バンクスに推せんされて、フリンダース率いるオーストラリア探検隊に植物学者として参加しました。5年間にわたってオーストラリアの植物およそ4000種を採集して帰国、たくさんの新種を発見しました。

1810年には司書として、バンクスの蔵書と標本を管理するようになり、リンネ協会の司書をへて、1827年に大英博物館の植物標本管理責任者となりました。主として植物分類の研究を行い、被子植物(種になる部分[胚珠]が子房に包まれている植物)と裸子植物(胚珠が子房に包まれていない植物)をはじめて区別したり、どの細胞にも「細胞核」がふくまれていることなどを確認しています。

さらに、水面に浮かんだ花粉を顕微鏡で観察していたところ、わずかに振動して、不規則な動きをしているのに気がつきました。ブラウンははじめ、この動きは生物の運動の一種ではないかと考えましたが、ほかの水に溶けない小さな粒子でも、同じような運動をすることを発見しました。これは、「ブラウン運動」とよばれています。
 
ブラウンはこの運動の原因を解明することはできずに、1858年に亡くなり、長い間原因不明のままでした。しかし、1905年アインシュタインが「ブラウン運動」は、分子の不規則な衝突によって引き起こされる現象であると数学的に解析する理論を発表、これにより、原子や分子の存在が解明されるきっかけになりました。


「12月21日にあった主なできごと」

1339年 南北朝時代はじまる…後醍醐天皇が吉野に移り「南朝」を開いたため、室町幕府を開いていた足利尊氏は新しい天皇を立てて「北朝」として、朝廷の分裂時代がはじまりました。南北朝時代は、室町幕府3代将軍足利義満が1391年、北朝に統一するまで続きます。

1909年 松本清張誕生…『点と線』『ゼロの焦点』など、「社会派推理小説」と呼ばれる傑作を次々にヒットさせた 松本清張 が生まれました。

投稿日:2010年12月21日(火) 07:40

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)