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近代物理学の祖・ニュートン

今日3月31日は、万有引力を発見したことで有名なイギリスの物理学者・数学者のニュートンが、1727年に亡くなった日です。

アイザック・ニュートンは1642年に、イギリスの東海岸に近いウルズソープという小さな村に生まれました。父親は自作農でしたが生まれる前に死に、2歳のときに母親が牧師と再婚したため、ニュートンは祖母に育てられて、大変さみしい少年時代をすごしました。また、甘やかされて育ったためか、内気でひよわな子どもでした。

6歳で村の小学校へあがってからも、少しいじめられるとすぐに涙をながし、みんなに 「泣きむしニュートン」 とからかわれるほどでした。成績もクラスでおしまいのほうでしたが、工作だけは好きで、毎日、日時計や水車や風車などの模型を作って過ごしました。

あるとき、自分が工夫してこしらえた水車をこわした少年と喧嘩をし、それに勝ったことがきっかけになって、自信がもてるようになったといわれています。そして、中学校へあがるころから人が変わったように勉強にはげみはじめ、1661年には名門ケンブリッジ大学に入学し、数学や物理学を学んで、科学的な天分を発揮しだしました。

ニュートンは生涯に、3つの大きな仕事をなしとげました。その1つは、リンゴの落ちるのを見て、万有引力の法則を発見したというものです。これはリンゴと地球が互いに引き合っているから起きた現象ではないかと考えました。とすると、この宇宙にある全てのものにお互いに引き合う力が働くのではないかと考えを拡大し、太陽・地球・月などの天体までも互いに引き合う力が働いているにちがいないと考えたわけです。

2つ目は、数学の分野です。微分積分法という法則の発見です。「全ての物の間に距離の二乗に反比例した引力が働く」という計算方式を使うと、高等数学を学んだ人なら計算して確かめることができますが、この法則を導きだす発想力も、天才がなせるわざなのでしょう。

3つ目は、小さな反射望遠鏡を使った「光」の研究による発見です。光には色がないといわれていた時代に、7色の色があることを実験で証明してみせました。ニュートンの偉大な発見は、近代科学の基礎としてたくさんの理論のベースになって来たため、近代物理学、微分積分学の祖と讃えられています。

なお、ニュートンの詳しい生涯につきましては、いずみ書房のホームページで公開しているオンラインブック「せかい伝記図書館」第6巻 「ニュートン」 をご覧ください。


「3月31日にあった主なできごと」

1732年 ハイドン誕生…ソナタ形式の確立者として、モーツァルトベートーベン に大きな影響力を与え、104もの交響曲を作ったことで知られる古典派初期の作曲家 ハイドン が生まれました。

1889年 エッフェル塔完成…フランス革命100周年を記念したパリ万博のシンボルとして、この日エッフェル塔が完成しました。当時300mという世界一の高さを誇り観光客にはたいへん人気となりましたが、鉄骨むきだしの姿はパリの美しい景観をそこねると賛否両論の声があがりました。

1906年 朝永振一郎誕生…量子力学の研究の中から「超多時間理論」をまとめ、それを発展させた「くりこみ理論」を発明した功績によって、ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎が生まれました。

1970年 よど号ハイジャック事件…100余名を乗せた日本航空旅客機「よど号」が、富士山上空を飛行中に、赤軍派学生9名にのっとられました。わが国初のハイジャック事件。犯人たちは北朝鮮へ亡命したいと要求、よど号は福岡と韓国のソウル金浦空港を経由して北朝鮮の美林飛行場に到着しました。乗員と乗客は福岡とソウルで解放されたものの、身がわりとなった山村新治郎運輸政務次官と犯人グループは北朝鮮に向かい、山村氏はその後帰国、犯人グループは亡命をはたしました。

投稿日:2010年03月31日(水) 09:15

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)