今日3月12日は、奈良にある大仏で有名な東大寺の二月堂で、十一面観音に供える「お香水(こうずい)」をくみ上げる由緒ある儀式が、深夜に行なわれる日です。
「お水取り」として知られる行事は、現在3月1日から2週間にわたって行われていますが、もとは旧暦の2月1日から行われていたので、二月に修する法会という意味で「修二会」(しゅにえ)と呼ばれるようになりました。
奈良時代の752年に、東大寺を開いたといわれる良弁僧正の弟子にあたる実忠和尚(じっちゅうかしょう)によってはじめられたこの行事は、毎年欠かさずに続けられ、今年は何と1258回目となるそうです。
正式名称は「十一面悔過(けか)」という法要で、練行衆と呼ばれる11名の僧侶が、人々に代わって苦行を引き受け、十一面観音に「天下泰平」「五穀豊穣」「万民快楽(けらく)」などを祈ります。
そして、3月12日深夜(13日午前1時半頃)に、若狭井(わかさい)という井戸から観音さまにお供えする「お水取り」の儀式が行われるのです。11人の練行衆の道明かりとして、大きな松明(たいまつ)が10本以上も灯されるため「お松明」とも呼ばれています。
「3月12日にあった主なできごと」
1925年 孫文死去…「三民主義」 を唱え、国民党を組織して中国革命を主導、「国父」 と呼ばれている 孫文 が亡くなりました。
1945年 アンネ・フランク死去…『アンネの日記』( 2006.5.30ブログ 参照) を書いたアンネ・フランクが、ナチの収容所で亡くなりました。